タイガー、松山英樹が長く愛用し、世界中のゴルファーから憧れられるパターブランドの魅力を追いかけるシリーズ。第24回はスコッティキャメロンを象徴するチェリーボンブや3ドットの謎に迫る。

プロの感性を満たすために生まれた工夫

ツアーモデルに見られるチェリーボンブや、バックフェースの3ドットは、スコッティキャメロンを象徴するデザインだが、これらは元々、ヘッド重量を調整するために開けられたものであった。近年のモデルは、ソールに配されたウェイトを交換することで、容易に重量やバランスを調整できる。しかし、以前はヘッドを削ることでそれらをコントロールしていたのである。

とはいえ、ヘッドを削った穴をそのままにしておいては無粋だし、錆も出る。そこでスコッティ氏は、その跡にカラーを配することで化粧を施した。それがチェリーボンブや3ドットのデザインへとつながっていったわけだ。

画像: 「ニューポート2 GSS プロトタイプ for Greg Norman」ドットとドットの間に残された「Titleist」の文字を見ると、後からバックフェースが削られたことがわかる。GNはグレッグ・ノーマンのイニシャル。

「ニューポート2 GSS プロトタイプ for Greg Norman」ドットとドットの間に残された「Titleist」の文字を見ると、後からバックフェースが削られたことがわかる。GNはグレッグ・ノーマンのイニシャル。

この流れを念頭に上のパターを見ると、そのドットが重量調整のために開けられたものだということがわかるだろう。そこに、最新モデルのような洗練性は感じられないかもしれない。それでも、プロの鋭い感性を満たす過程で生まれたそのドットに、マニアは格別な魅力を感じてしまうのである。

PHOTO/Takanori Miki
THANKS/スコッティキャメロンゴルフギャラリージャパン

※週刊ゴルフダイジェスト2024年4月30日号「キャメロンマニア宣言」より

This article is a sponsored article by
''.