トーナメントの練習日はドライバーからパターまで様々なクラブをテストするプロたちの姿を見ることができる。ショット練習場では新しいヘッドやシャフトのテストや、ここ数試合の自分のミスの傾向からそれを改善すべくシャフトを交換したり調整したりと、各メーカー担当者は大忙しになるのが毎週見られる光景だ。
今週開催の「パナソニックオープンレディース」の木曜日の練習日に練習場で見られたシーンを切り取ってみよう。まずはキャロウェイの新製品と思われるプロトタイプのウェッジをテストしていた上田桃子、柏原明日架の両選手を取材した。
メーカー担当者に無理言って撮影させてもらうと、キャロウェイ「ジョーズ」ウェッジのノーメッキモデルのプロトタイプと思われるクラブ。フォルムやバウンス形状はこれまでのモデルを踏襲しながらもネックの長さやバックフェースのウェート、フェース面などに違いが見られるようだ。
フェース面のノーメッキ仕上げは以前から採用されているが、テストした上田桃子は「フェースに乗る感じが増していて打感も軟らかい。ボールも拾いやすく、悪いライからでもやさしく打てる」と上々の評価だった。
柏原明日架は開口一番「顔が良い! 丸すぎずに四角くくて好みの顔です」と構えやすい顔を高評価。恐らくバウンス形状は前作同様に数種類は用意されるはずだから発表までにどんな仕上がりになるか楽しみにしておこう。
続いて練習場でUTでナイスショットを連発する櫻井心那選手のシャフトを見ると赤と黒のコスメ。赤と黒のコスメといえばグラファイトデザイン「ツアーAD VF」だがUT用のシャフトはなかったはず。クラブを見せてもらうとやはりグラファイトデザイン「ツアーAD VF ハイブリッド」の文字が確認できた。
3週前から投入しているという櫻井は「スチールからこのシャフトに変えて少しスピンが入ってくれるようになりコントロール性が上がりました」とその効果を実感してるようだ。プロトタイプにしてはコスメの完成度が高いことから恐らく近いうちに発表されることだろう。
スペックを見てみると75-Sと男子並みのスペックを使用しているのは飛ばし屋の櫻井ならでは。グラファイトデザイン「ツアーAD VF」の評判通りの性能を持ち合わせたハイブリッド用(UT)のシャフトの発表が待ち遠しい。
写真/中村修