「パナソニックオープンレディース」の2日目は好スコアが続出し大混戦の中、コースレコードタイを記録した佐久間朱莉、尾関彩美悠、天本ハルカの3名が13アンダーで首位に並んだ。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が現地からレポートをお届け。

朝のうちの弱い雨は10時半ごろには止み、風も穏やかな2日目になりました。グリーンのスピードは10と2/3フィートと昨日と同じでしたが、雨の影響でボールは止まるようになり、アグレッシブにピンを狙う選手がバーディを重ねました。

画像: 首位と2打差の11アンダーで2日目を終えた岩井千怜(写真/中村修)

首位と2打差の11アンダーで2日目を終えた岩井千怜(写真/中村修)

リーダーボードを見ると、佐久間朱莉選手が1イーグル7バーディの63と昨日の蛭田みな美選手と並ぶコースレコードを記録。オフに取り組んで来たショットの改善の成果が表れ、バーディチャンスを量産しました。同じく13アンダーには65でプレーした尾関彩美悠、天本ハルカ選手が並び、2打差11アンダーには岩井千怜、鶴岡果恋、木戸愛、全美貞選手と続きます。

画像: 初日に蛭田みな美が記録した63のコースレコードに並ぶスコアでプレーし首位でホールアウトした佐久間朱莉(写真/大澤進二)

初日に蛭田みな美が記録した63のコースレコードに並ぶスコアでプレーし首位でホールアウトした佐久間朱莉(写真/大澤進二)

今日注目したのは前半を仲良く4アンダーとスコアを伸ばし、8アンダーで折り返した岩井千怜、鶴岡果恋、山路晶選手の組に後半からついて歩きました。11番から3連続バーディで岩井千怜選手がスコアを伸ばします。安定したドライバーショットに方向性と距離感を合わせたピンを狙い撃ちするアイアンショットでチャンスを作ります。

画像: 方向性と距離感の合ったアイアンショットでバーディチャンスを量産した岩井千怜(写真/中村修)

方向性と距離感の合ったアイアンショットでバーディチャンスを量産した岩井千怜(写真/中村修)

安定した下半身とフェースコントロールにより、方向性の良いアイアンショットでギャラリーを沸かせます。しかし、惜しくも幾つかバーディチャンスを決めることができませんでしたので「惜しいパットが沈められたらもう少し良い気分で上がれたのですが」と言い、「明日もいつも通り一打に集中してプレーする」と囲み会見を後にしました。

今季の鶴岡果恋選手は3週前に9位タイ、2週前は2位タイと着実に結果を積み重ねて来ています。「怒らないようになってからゴルフが安定してきた」と10番で3パットのボギーを上手く切り替え12、15、17、18番と4つのバーディを奪いトータル11アンダーまでスコアを伸ばし「80点のラウンド」と評価しました。

画像: 上がり4ホールで3つのバーディを奪い首位と2打差でホールアウトした鶴岡果恋(写真/中村修)

上がり4ホールで3つのバーディを奪い首位と2打差でホールアウトした鶴岡果恋(写真/中村修)

フラットな気持ちでプレーすることで「ミスを次のショットに持ち越さない」ようにできるようになったといいます。試合のなかで培ったメンタルで明日は初優勝を目指したプレーを見せてくれることでしょう。

そして山路晶選手。山路選手は1998年生まれの黄金世代の一人で飛距離やパットの上手さといったポテンシャルがあるので数年前から注目していた選手です。昨年は米女子ツアーの予選会にファーストステージから挑戦しセカンドで敗退していました。今季は前週47位タイで終えるまで7試合続けて予選落ちしていましたが、今日は4アンダーからスタートし、4バーディノーボギーで終え16位タイで最終日を迎えます。

画像: 今季2度目の予選を通過し、久しぶりに上位で戦う山路晶(写真/中村修)

今季2度目の予選を通過し、久しぶりに上位で戦う山路晶(写真/中村修)

同組の岩井千怜、鶴岡果恋選手に飛距離で劣らないドライバーショットを持っていますが、アイアンショットの精度に「自分に足りない部分や上げていかなければならない部分」を実感したようです。久しぶりに上位で戦える喜びを感じながら練習場に向かう後ろ姿にちょっぴり自信をつけたように感じました。

首位の13アンダーはトーナメントレコードは2019年の12アンダーを既に越えています。良好なコースコンディションに明日の天候は晴れて気温も上がり夏日になる予報です。最後まで伸ばし合いの展開にどんなフィナーレが待っているのでしょうか。明日も現地からのレポートをお届けします。

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