ゴルフスウィングでは狙ったところへ飛ばすために飛距離を調節することが重要だ。飛距離のコントロールの第一歩である「ハーフショット」を打つコツを、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた。

ハーフショットが飛距離のコントロールの第一歩

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ゴルフってのは練習をしなければ上手くならないわけですが、僕みたいな練習嫌いの場合、なるべく少ない練習量で効率よく上手くなりたいんですよ。ま、そんなうまい話なかなかないのですが、少なくともシンプルで効果的な練習をしたいんです。

週刊ゴルフダイジェスト5/7・14合併号に”「ハーフショット」が打てなければスコアは縮まらない”という記事がありました。なんでも、アマチュアはいつもフルショットしかしないけど、上達したいならハーフショットをしなさいということなんです。たしかにプロってハーフショットとかやってますよね。これは気になるので試してみました!

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2024/5/7・14合併号で特集されていた、ハーフショットを打つコツを実践!

週刊ゴルフダイジェスト2024/5/7・14合併号で特集されていた、ハーフショットを打つコツを実践!

この記事で解説をしている大本研太郎プロによると「上達したいならハーフショットで十分です」とのこと。アマチュアは「もっと飛ばしたい」「ナイスショットしたい」ということを考えているので、ついついフルショットばかりやってしまうとのこと。練習というよりもストレス解消に近いということです。たしかに僕もそうなってるかもしれません……。

ゴルフって野球のピッチングと同じで「コントロール」が大事になります。それはパターもドライバーも同じことで、ゴルフにはすべてコントロールショットしかないということなんですね。その最初の一歩がハーフショットということなんです。半分の振り幅で半分の距離を打つというのが、ゴルフの上達の大きなヒントになると大本プロは言っています。

ハーフショットで半分の距離を打つ、これがアマチュアにはかなり難しいらしいです。多くのアマチュアは7番で半分の距離を打っても、ほとんど100ヤード以上打ってしまうそうです。これが問題で、半分の距離が打てないということは距離をコントロールできないということ。ハーフショットを練習することで、距離の打ち分けもできるし、それ以上にさまざまなメリットがあるので、やらないと損だと大本プロは言いきっています。

画像: ハーフショットで半分の距離を打つ練習が大事

ハーフショットで半分の距離を打つ練習が大事

ハーフショットを打つと、スウィング中にいろんなことが意識できるようになります。ミスショットが出たときもどこが悪くてそうなったのかがわかりやすい。なので、次のショットでそこを意識して修正することができるんですね。これはフルショットでは難しいことです。

振り幅を半分にするか、振る速度を半分にするか

ではどんなハーフショットをすればいいのでしょうか? 大本プロの考えるハーフショットは2つだと言います。ひとつはスウィングの大きさ(振り幅)を半分にすること。もうひとつはスウィングの大きさを変えず速度を半分にするというもの。そしてどちらもフルショットのときの半分の距離を打つということです。

画像: 普段の振り幅で、スピードを半分にして、いつもの半分の距離を打つ

普段の振り幅で、スピードを半分にして、いつもの半分の距離を打つ

さっそく練習場に行ってやってみました。まずはスウィングを大きさを半分にする方法ですが、これは比較的やりやすい。ただ、自分では半分にしているつもりでも、けっこう大きくなってしまい、飛距離が出てしまいます。

画像: ハーフショットのイメージでも実際は大きく振ってしまっていることが多い

ハーフショットのイメージでも実際は大きく振ってしまっていることが多い

ちょっと物足りないくらいの感覚でやっと半分くらい。肩までの意識だと大きすぎるので、腰くらいのイメージでちょうどでしょうか。大本プロは振り幅は心臓の高さと言っていますが、僕の場合は腰くらいのイメージで打つと、結果的に心臓あたりになっていました。しかし振り幅はそのくらいになっても、どうしてもインパクトで強く打ってしまい、100ヤード以上飛んでしまうことが多いです。手で打つ感覚をなくして、体の回転で打つイメージにすると、ある程度飛距離と方向性が定まってきました。

次に速度を半分にして打つ方法。これは難しい……。最初は9番アイアンくらいでやったほうがいいとのことだったので、そうしましたが、本当に難しい。スウィングの大きさは普通のショットと同じで、スウィング速度を遅くするのですが、最初はどのくらいのスピードがいいのかわからないし、どうしても上手く当たりません。インパクトで緩んだり、逆に強くなったり。体幹をしっかりと意識して振らないと上手く打てませんね。しかもこれ見た目以上に疲れます。

ハーフショットを打つ際に意識したいこと

大本プロはハーフショットで意識するべきことは2つくらいがいいと言っています。アドレスで1個、動きで1個くらいがちょうどいいそうです。アドレスでは土踏まずを真下に踏む意識だと重心が安定するとか。また上腕を外旋(両ひじが体の方を向く)させればスウィング軌道が安定するし、ひざを曲げすぎないようにすると軸が安定するらしいです。

画像: (左)土踏まずを真下に不無意識にすると重心が安定する。(右)上腕を外旋させるとスウィング軌道が安定する

(左)土踏まずを真下に不無意識にすると重心が安定する。(右)上腕を外旋させるとスウィング軌道が安定する

動きの中では薬指でグリップすることで、力みが抑えられるということです。また軸をブラさないことや、ひざを流さないというのもいいようです。

画像: (左)軸をブラさないように気をつける。(右)ひざを流さないようにする

(左)軸をブラさないように気をつける。(右)ひざを流さないようにする

2種類のハーフショットを実際に試しましたが、これは本当に上手くなりそうな練習だな~と思いました。たくさんの大事なことが詰まってるように感じます。闇雲にフルショットでたくさんボールを打つのであれば、50球でもハーフショットの練習をやったほうが確実に効果が出ると思いました。また、こういうのを練習しておくと、風が強いときとか、木が少し邪魔になるときなどにも応用が効きそうです。室内練習場でも距離計測の設備があればできるので、みなさんもぜひ一度試してみてください。

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