今日から始まる国内メジャー戦ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップに参戦する海外組の勝みなみ、西村優菜、古江彩佳と直近の試合で優勝、優勝、5位と絶好調の竹田麗央に今大会への意気込みを聞いた。

竹田麗央「距離を活かした攻めのプレーを見て欲しい」

ダイキンでは惜しくも予選落ちしたものの、それ以降は富士フイルム・スタジオアリスを除き6位以内につけている竹田。「ダイキンのときはショットがぶれていたし、パーオンできなかったときにパーを拾えなかったのでスコアをまとめられませんでした。オフの間にアプローチとパターをよく練習していたのが3戦目から整ってきたと感じています。去年に比べるとショートアイアンの精度が良くて、結構バーディチャンスにつけられているのは成長したなと思っています」。

画像: 竹田麗央。KTT杯バンテリンレディスとフジサンケイレディスで2連勝を挙げた。(撮影/姉崎正)

竹田麗央。KTT杯バンテリンレディスとフジサンケイレディスで2連勝を挙げた。(撮影/姉崎正)

飛距離に自信があるという竹田は現在、ドライビングディスタンスのスタッツで3位。しっかり振り切って芯に当てられるように意識しており、ヘッドスピードを上げるトレーニングはしていないものの最高48m/sまで出るという。会場の茨城ゴルフ倶楽部東コースは全長6665ヤード。「飛距離を活かせると思うので、ドライバーでしっかり飛ばしていきたい。18番のロングとか2オンを狙えるところがあるので、ピン位置にもよりますが基本的にロングは2オン狙いで攻めていきたいです。でも無理をしてボギーになっては意味がないので、状況次第でメリハリをつけてしっかりパーを取りに行くつもりです」

ガードバンカーや砲台グリーンの多い東コースだが、竹田曰く「まわった感じそこまで癖のあるコースではないけど、風が吹いたら難しくなりそう」とのこと。グリーンの状態も「硬くて速いけど、いつも通りに打てたら入るイメージはあります」と今までの好成績でしっかり自信をつけている様子。

画像: 飛距離を活かした攻めのゴルフで国内メジャーに挑む。(撮影/姉崎正)

飛距離を活かした攻めのゴルフで国内メジャーに挑む。(撮影/姉崎正)

初の国内メジャーに参戦ということではあるが「あんまり気負い過ぎずに4日間自分のペースで自分のプレーに集中できればいいなと思っています」「将来的にはアメリカツアーに挑戦したいので、それに向かって頑張ります」と既に世界を意識している姿が伺えた。

勝みなみ「試合に出るからには優勝を目指したい」

USLPGAのTモバイルマッチプレーで5位、シェブロン選手権で9位と直近2試合を上位で終えている勝。今シーズンはまだ一度も予選落ちしておらず、大きな自信に繋がっているという。ゴルフ自体の調子も「だんだんよくなってきていて、自分のイメージ通りの球が打てることが増えました。練習ラウンドでは、イメージ通りに打てたり打てなかったりではあったけど、世界ランクを上げたいと思っているので、それに向けてしっかり調整したい」とのこと。

画像: ドジャース大谷翔平の決めポーズをとる勝みなみ。(撮影/姉崎正)

ドジャース大谷翔平の決めポーズをとる勝みなみ。(撮影/姉崎正)

好調の裏にはスウィング改造の安定もあった。「今まで4、5年悩んできたんですが、やっと“この動きをすれば大丈夫”というのに出合えて。ミスしても、今のは動きが違ったなと理解することで気持ちの切り替えもできるようになりました」「去年の11月からショットの調子が本当によくなってきていて、バーディチャンス2メートルくらいについてくれたりとか。距離もいい感じになってきているのでこの状態を保ちたいですね」「帰国して2週間、クラブを握らなかったんですが、それまでのいい部分は残って悪い部分は消えた感覚」と話し、帰国後も好調をキープできていることを話した。

本コースについては「西よりもアップダウンがあるし、コース中央がへこんで木が生えていたり、グリーンのアンジュレーションもあるので、去年とは攻め方が違ってくると思います。距離が長いので飛距離はあったほうがいいとは思いますが、ゴルフは何が起こるかわからないので……。オフに練習させてもらっているコースなので、恩返ししたいなと思っています。」「カットショットができるようになったり、海外でいろんな技を手に入れました。グリーン上はロングアイアンやウッドが止まりづらいことがわかっているので、いろんな技を使って攻めていきたいです」と、試合にでるからには優勝を、と話す言葉にしっかりとした裏打ちがあることを感じさせた。

西村優菜「1打1打大切に集中していいプレーをしたい」

2021年の本大会で優勝している西村。練習ラウンドでプレーした印象を聞くと「今年は優勝した2021年と同じ東コースですが、まわってみると印象が違いました。グリーンが硬くてすごい仕上がっていたので、距離を合わせるのが難しくなっていると思います。3年前は若さもあって怖いもの知らずでイケイケドンドンでしたが、アメリカでいろいろな経験をして気持ちの面で変化があったように思います。でも、アメリカでグリーン周りはすごく鍛えられているし、当時よりも上手くなっていると思うので、この経験を今週活かせたらいいなと思っています」と話し、気持ち新たに今大会へ挑む様子が伺えた。

画像: 西村優菜。2021年、同大会同コースで優勝している。(撮影/姉崎正)

西村優菜。2021年、同大会同コースで優勝している。(撮影/姉崎正)

ショットについては「リズムが少し崩れてしまって正直あまりまとまっていない」と話していたものの、「全般的に難しいので、そのなかでも簡単なところを自分のなかでも把握して、そこは攻めてもいいかなというところと、しっかり守らなきゃというところも中にはあるので、メリハリが大事かなと思います」と4日間通してのイメージはしっかり湧いているよう。

注目して欲しいところを聞くと、「ショットのレパートリー。日本だけじゃできなかったものをアメリカツアーで鍛えているところもあるので、セカンドに注目して欲しい」との回答だった。

また、昨日はジュニア時代から憧れの宮里藍と同組でプロアマに参加。アメリカでの生活やメンタル面の他、アメリカのコースの攻略法について相談に乗ってもらったという。プロになりたいと思うきっかけを宮里からもらったということもあってか「GWということもあってジュニアの子も結構来てくれるのかなと思うので、いいプレーを見せられたらいいな」と話した。

画像: 憧れの宮里藍と同組でプロアマに参加。(撮影/姉崎正)

憧れの宮里藍と同組でプロアマに参加。(撮影/姉崎正)

古江彩佳「目標はパリ五輪」

4月30日の朝5時に帰国し、そのまま練習ラウンドに挑んだ古江。「メジャーというのは分かっているけど、国内で今年初めて出る試合なのでしっかり楽しみたい」「タフなスケジュールだけど試合がしたいという思いが強いので気になりません」と疲れを感じさせない。忙しいスケジュールのときは体のケアをしてもらい調整を行っているという。

画像: パリ五輪を目標に掲げる古江彩佳。(撮影/姉崎正)

パリ五輪を目標に掲げる古江彩佳。(撮影/姉崎正)

今季はアメリカを主戦場にしながら、意識しているのはやはりパリ五輪。現在の世界ランキングは23位で日本勢の中で2位。現状では国内で上位2名までが出場できるとあって「パリ五輪をしっかり頭において上位争いに参加して世界ランキングを上げることを意識しています。優勝すればジャンプアップできると思うので、6月までに1勝したい」と東京五輪では露わにしなかった意欲を見せた。

今回の意気込みを聞くと、「メジャーなりに距離も長くてグリーンも速かったりするので、パーオンさせること、アプローチでしっかり寄せることでパーセーブしてスコアメイクしていきたい」。ショットはぼちぼち整っているということで課題はパター。「ショットで寄せたものを活かせるようなパターはもちろん、10メートルのパットでも、ひとつふたつ毎日入れていきたい」とのこと。

先週出場したJMイーグルLA選手権のグリーンは、パッティングですら跳ねやすく攻略が難しいとされるポアナ芝。芝質の違いに翻弄されることなく「しっかり打っていきたい」と意気込んだ。

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コースセッティングを担当した茂木宏美プロによると、雨天でも硬くて速かったグリーンは大会当日晴れたらさらに速さを増すだろうとのこと。「パッティングやアプローチがキーになってくるため、飛距離がない選手でもグリーン周りの精度が高ければ優勝のチャンスがある」と話した。また、14本すべてに上手く対応できることが求められ、総合力が問われるセッティングになっているという。

まさに“国内メジャー”にふさわしい環境で開催されるワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ。どのような展開が繰り広げられるのか4日間注目したい。

PHOTO/Tadashi Anezaki

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