タイガー、松山英樹が長く愛用し、世界中のゴルファーから憧れられるパターブランドの魅力を追いかけるシリーズ。第26回は90年代の作品「クラシックⅠ」を紹介しよう。
数奇な物語をもつ「クラシックⅠ」
写真は、97年に全米プロを制したデービスラブⅢのクラシックⅠである。クラシックⅠは、ピンのアンサー・スコッツデールをオマージュして作られたモデルで、91年~92年頃、029というプロトタイプが試作された後に、クラシックⅠとして商品化されている。
ちなみに、クラシックⅠは93年にベルンハルト・ランガーがマスターズに勝ったときに使用していたパターとして有名だが、ラブのパターはその数年後に作られたものと考えられる。
クラシックⅠは、当時多くのプロに提供され、使用されたモデルである。ただ、ラブのパターにはほかにはない数奇な物語があった。
実はこのパター、ラブの手元にあるときに、一度盗難に遭っているのだ。その後、市場で売られているものをオーナーが見つけて購入し、現在に至るが、その間の経緯は不明のままである。
スコッティ氏と親交のあるオーナーが、氏にこのパターを見せると、氏は「どうして、このパターがここにあるんだ!?」と、驚きの声を上げたのだという。
PHOTO/Takanori Miki
THANKS/スコッティキャメロンジャパン
※週刊ゴルフダイジェスト2024年5月21日号「キャメロンマニア宣言」より