正しくグリップを握るための"手順"
原田 クラブを下に置いて握ります【画像A左】。ボールを打つ面をフェースといいます。フェースには溝の線があります。下に置いたとき、フェースの溝が打つ方向に直角になるように置きます。フェース面には角度がついているので、やや上向きになります【画像A左】。

【画像A】グリップを作る前にクラブを置いて、フェース面をターゲットラインに正しくセット(左)。そのためにグリップに書かれたグリップメーカーの名前や目印をグリップの中心にして真上にしておく(右))
このようにして置いて、このゴムの部分を握ります【画像A右】。ここをグリップといいます。クラブによって違いますが、このクラブでしたら、この矢印(メーカーの名前など)がグリップの中心です。この中心を真上にして置けば、フェースは打つ方向を向きます。中心が左右にぶれてしまうとフェースの向きも変わってしまうので、必ずグリップの中心が真上にくるようにしてください。
左手から握ります。その前に右手の人差し指と親指でグリップのエンドを下から持ってください【画像A右】。左手で握ったときにフェースの向きが変わらないように右手でグリップを押さえておきます。

【画像B】左手を前に出して、人差し指と親指の付け根を締める(左)。また、小指の後ろのエンドを2、3センチ余るようにして、親指の位置をグリップの中心よりもやや右に置いて、小指、薬指、中指、人差し指の4本で握る(右)
左手を前に出してください。人差し指と親指の付け根を締めます【画像B左】。指の先まで締めなくていいですよ。小指の後ろのエンドを2、3センチ余るようにして、親指の位置をグリップの中心よりもやや右に置いて、小指、薬指、中指、人差し指の4本で握ります【画像B右】。4本の指にすき間がないように詰めて握ります。

【画像C】握った左手を上から見たとき、小指、薬指、中指3本の指が見えないようにする。逆に人差し指と中指のナックルが見えるように、目安としてグローブの字が見えるようにするのがポイント
ここで大事なことがあります。握った左手を上から見たとき、小指、薬指、中指3本の指が見えたらいけません【画像C】。手のひらでなく指の方で握って3本の指が見えないようにします。人差し指と中指のナックルが見えるように、目安としてグローブの字が見えるようにします。

【画像D】「右手は薬指、中指この2本で握ります。2本の指の第2関節がグリップの真下にくるように添えて、小指ははねておきます。右手薬指を左手の人差し指にすき間がないようにつけて、まず2本の指で握ります」(原田プロ)
次、右手を握ります。右手を離して、左手でフェースの向きが変わらないようにします。右手は薬指、中指この2本で握ります。2本の指の第2関節がグリップの真下にくるように添えて、小指ははねておきます。右手薬指を左手の人差し指にすき間がないようにつけて、まず2本の指で握ります【画像D】。

【画像E】右手のひらの生命線のくぼみを左手親指の右側に合わせる(左)。そして人差し指、親指の2本の指でグリップをつまむようにして握り、親指は中心よりやや左に置く
次に右手のひらの生命線のくぼみを左手親指の右側に合わせます【画像E左】。そして人差し指、親指の2本の指でグリップをつまむようにして握ります。親指は中心よりやや左に置きます【画像E右】。

【画像F】「体を起こしてクラブを立てます。右手の小指は左手人差し指の上に置きます。そのままクラブを下に置いて、これがクラブの握り方、正しいグリップです」(原田プロ)
体を起こしてクラブを立てます。右手の小指は左手人差し指の上に置きます【画像F左】。そのままクラブを下に置いて、これがクラブの握り方、正しいグリップです【画像F右】。

原田プロが作ったグリップの完成形。この握り方をマスターするには、グリップを作り、ボールを打ったら、クラブから手を離し、またグリップを作るという繰り返しをすることで、正しいグリップは早く覚えられるという
クラブを離してください。初めての方は離したら忘れてしまうので、握ったままボールを打ち続けている方が多いです。それではいつになっても握り方が覚えられません。ボールを打ったらリセットして握り直すこと。それを繰り返していれば早く覚えられます。
GD 次回はグリップのA、B、C、DのB「どの指で握るか」を説明します。
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●原田伝一(はらだ・でんいち)
1955年、横浜市出身。80〜82年、US・NGFインストラクターセミナー参加。ゴルフ指導者について研究を積む。83年、NGF日本ゴルフ財団チーフインストラクター就任。2010年、一般社団法人全日本ゴルフスクールプロ指導者連盟理事長に就任。2500人以上のレッスンプロを輩出している