前週のジェネシス・スコットランドオープンで初日に62をマークしトーナメントをリードしたジャスティン・トーマス。決勝ラウンドでスコアを落とし下位(62位タイ)に終わったが、今年最後のメジャー初日は出入りの激しいゴルフながら3アンダー68にまとめ首位と3打差の単独3位と快調な滑り出しを見せた。
「今日は本当にいいゴルフができました。フェアウェイをヒットすることがメジャーでは特に重要ですが、それができた。大好きなリンクスで我慢して粘り強いプレーができました」
アウトとインが平行に並ぶロイヤルトゥルーンのようなコースは行きがフォローなら帰りはアゲンストの風が吹く。風向きや強さによっては持つクラブが3番手も4番手も違ってくる。
「風に逆らってボールをコントロールするには創造性とコントロールが必要です。そこがリンクスの魅力。もし生涯1つのタイプのコースしかプレーできないとしたらリンクスを選びます」とトーマスはリンクス愛を語った。
もう1人のジャスティン、44歳のジャスティン・ローズは2アンダー69、4位タイ発進。今回は出場権がなく予選会を突破しての本戦出場の44歳は「ノーボギーが何よりうれしい。欲をいえばあと2つか3つパットが入っていれば良かったのですが、良いパットもたくさんあったし集中力を切らさず良いショットもたくさん打てました」。
ローズのキャリアのスタートは全英オープンがきっかけだった、98年ロイヤルバークデイルでおこなわれた大会で当時17歳のアマチュアだった彼が4位に入り一躍時の人に。周囲の反対を押し切り直後にプロ宣言をしたものの、デビューから21試合連続予選落ちを喫するなど苦労した。
それでも四半世紀のキャリアでメジャー1勝、PGAツアー11勝、欧州ツアー12勝を挙げ、欧米両ツアーで年間王者のタイトルを獲得。さらにゴルフがオリンピックに復活した16年のリオ五輪では金メダルに輝いている。
「イギリス人である僕にとって全英は特別な大会。子供の頃からここでトロフィーを掲げることを夢見てきました」というベテランは「今日より明日の方が上達していると信じています。全英はまだ僕にもチャンスがある」。
2人のトーマスに注目だ。
撮影/姉崎正