数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と試打のスペシャリスト・堀越良和プロが最新クラブを打って測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回はキャロウェイの「マーベリックMAXファストドライバー」です。

品が良い高齢紳士みたいなクラブ

試打用クラブはロフトが10.5度でシャフトはSフレックスでしたが、総重量が273㌘と超軽量で、かなり振りやすく感じます。ヘッドはヒール側に重量があり、やさしくボールをつかまえてくれます。(堀越)

画像: ソールのネック寄りウェートで重心位置を最適化。オープンフェースでかぶって見えず構えやすい

ソールのネック寄りウェートで重心位置を最適化。オープンフェースでかぶって見えず構えやすい

芯が広く、フェースの上下左右に打点が多少散らばっても、飛距離が大きく落ちることはなく、方向性も安定しています。

楽にボールが上がってくれて、飛距離性能も高いオートマチックタイプですが、誰もが使えるやさしさとは、少し違ったテイストでHSが遅いと恩恵を受ける点が、このドライバーの面白いところ。“お助け度”で言えば、兄弟モデルの『MAX』のほうが高いでしょう。

画像: 中元調子でクセがない

中元調子でクセがない

スタンダードモデルや『サブゼロ』のピーキーな部分を抑え、角を丸くしたような印象。例えるなら、品の良い高齢の紳士みたいな(笑)。落ち着いた打感と打音も心地よく感じます。

画像: 重心距離が長くヘッドの返りがゆるやか

重心距離が長くヘッドの返りがゆるやか

ドライバーで半分ぐらいはフェアウェイにおけるミート率があるゴルファーが使うと、よりコントロールがしやすくなるでしょう。アスリート派でHSがそう速くないシニア世代や女性にもオススメです。(堀越)

ハイバック形状で
構えやすい

クラブ長さがやや長いですが、クラブ重さが非常に軽く、スウィングウェートも小さめなのでクラブ慣性モーメントが小さくなり、本来はHS37m/sくらいのゴルファーがタイミング良く振りやすい設計です。

画像: ハイバック形状で強い球が打てる

ハイバック形状で強い球が打てる

ヘッドはオーソドックスな形状ながらも横幅が広くなっており、ハイバック形状で素直に構えやすい。9.5 度の標準Sシャフトを試打しましたがグリップも非常に細く、クラブを持っただけでもシャフトがたわむほどの非常に軟らかい設定で、HS35m/sのゴルファーでもSフレックスで十分でしょう。(松尾)

安定した飛距離が欲しい
シニアゴルファーに

クラブ慣性モーメントが小さく振りやすいのが大きな特徴で、1Wの平均飛距離が170㍎くらいのゴルファーでも、球がドロップしないストレート系弾道で飛距離が伸びると思います。(松尾)

画像: 安定した飛距離が欲しい シニアゴルファーに

【総合評価】 飛距離性能 4.5/つかまり 4/上がりやすさ 4.5/ミス許容 4.5/操作性 3 ※5点満点

ヘッド体積/460cc
ロフト角/9.5度、10.5度
ライ角/59.5度
長さ/45.75㌅
シャフト/ディアマナ 40 for Callaway Black(S、SR、R)
総重量/約273g(S)
価格(税別)/7万7000円
※メーカー公表値

解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和

画像: マーベリックMAXファストドライバー

マーベリックMAXファストドライバー

週刊ゴルフダイジェスト2020年8月11日号より

各ドライバーのヘッドデータが比較できる、キャロウェイ ドライバー図鑑はこちら

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