通常の試打動画では、プロゴルファーの癸生川喜弘が試打をして、得られたデータを小島慶太が分析し、クラブの特性や適応するヘッドスピード帯やゴルファー層に言及する内容になっている。この時に、『トラックマン4』と『GCクワッド』の2つの弾道測定器で得られた各種データから、小島が『トラックマン4』の以下の11項目をピックアップして、その中から注目すべき数値に関して解説を加えていく。視聴者からはこの小島がチョイスするデータに関して以下のような質問が寄せられた。
トラックマン4のデータ
クラブスピード(m/s)
ボール初速(m/s)
打ち出し角(度)
スピン量(rpm)
降下角(度)
高さ(Y)
キャリー(Y)
飛距離(Y)
打ち出し方向(度)
スピンアクシス(度)
SIDE(Y)
Q.読み上げるデータで、小島プロが最も重要視しているのは?
これに対して、小島は「一番考えたいのはボールの初速(ボールスピード)で、これはボールが飛び出すスピードのことです。国内外問わず、ツアー中継を見ていると、各プレーヤーのショットの後に、データとしてボール初速はまず出ます。そのデータを知ることでツアー選手と自分のボール初速の比較が出来るがいいと思いますし、視聴者もプロの凄さだったり目標だったりがたてられますよね」と回答。
そのボール初速に関しての質問も寄せられた。
Q.平均的なボール初速ってどのくらいなんですか。
これにも小島が答える。
「まず、前提としてボール初速が速くなると、飛距離がアップします。また初速は意識すればするほど速くできる数値なので、自分のボール初速がどのくらい出ているのか、数値を知っておいてほしいですね。ボール初速の平均値ですが、一般的な男性アマチュアゴルファーなら、57~58m/sくらいと言われています。女子プロゴルファーで61m/s前後だと思います。条件次第でますが、ボール初速60m/sのドライバーの飛距離は、(ランを含めた)トータルで240~250Yくらいにはなります」。
一般に、飛距離=『ボール初速×4』と言われる。そこから算出される一般男性アマのドライバーの平均飛距離は、(小島が言うように条件次第ではあるが)ボール初速の平均値57m/s×4=228ヤードから58m/s×4=232ヤードとなる。
ボール初速に関する質問をもう一つ。
Q.クラブを速く振れると、ボール初速が上がるということでいいですか?
小島の答えを見てみよう。
「確かに、クラブスピードを速くすれば、ボールスピードも速くなります。でも、いくらボールスピードが上がっても、ボールがメチャクチャ曲がったのでは意味がないので、クラブスピードを速くして、しかも芯の近くに当てるということが重要になります。これは、いつも使用しているGCクワッドデータでいえば、例えばHインパクトが『2ミリトウ』、Vインパクトが『3ミリ低い』というように、上・下・左・右、どこに当たっているかでチェックします。そして、ある程度の距離が飛んで真っすぐにいったときのボールスピードの数値を確認します。無理に振ってボールが曲がってしまわない適正なクラブスピードが判明したら、その範囲内でクラブを振ることで、距離が出て曲がりが少ない安定したショットがいつも打てるようになるわけです。こういうデータの使い方をしているアマチュアの人は少ないないと思います。でもプロゴルファー、とくにPGAツアーの選手はこういったデータの近い方をしているわけです」
みんなのゴルフダイジェストYouTubeのみんゴル試打班「ガチギアトラック」番外編では、データ分析担当のプロゴルファーの小島慶太が、『トラックマン4』と『GCクワッド』から得られたデータの活用法を、『ミート率』を中心に解説をしているので、興味のある方は、そちらもぜひ視聴していたきたい。
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