山路晶は「アースモンダミンカップ」から実戦投入したという『P7CB』について、「やさしくなって良い感じです。球も上がってくれるしちょっとくらい芯を外してもグリーンを捉えてくれます。打感もそれまで使っていた『P7MC』よりも軟らかく感じます」と投入した新アイアンにベタ惚れの様子。
クラブを見せてもらうと、精悍な顔つきではあるが『P7MC』よりもわずかにフェース長が長くなり大きすぎず小さすぎずという絶妙なサイズ感に、抜けの良さそうなラウンドしたソールの形状も加わって軟鉄鍛造の一枚モノの打感の良さを味わえそうだ。
メーカー担当者に新アイアンの特徴を聞いてみると「軟鉄を3回鍛造したあとにCNC加工でソールに部屋を作りタングステンとセラミックコアを入れ、ソールプレートをレーザー溶接した後に2000トンプレス機で2回鍛造しています」と5回の鍛造工程と重心を下げ過ぎないためのセラミックと、フェース中心にスイートエリアを位置させるタングステンのウェートを入れた複合素材になっているという。
3回鍛造してからソールをくり抜いているため打感の良さは損なわれず、異素材を組み合わせることでやさしいだけではない操作性を向上させたことが新アイアンの特徴になっている。
山路は6I~PWを『P7CB』、5Iの代わりに『P770』の6Iをセット。この『P770』は旧モデルで、ツアーでは次週以降に新モデルの『P770』へと移行していくようだ。
新旧のアイアンをコンボで使っても「違和感がない」という山路の言葉からも、テーラーメイドらしい顔つきとサイズ感がマッチしていることを表している。球が上がりやすく距離も出る『P770』もより進化を遂げているはず。プロが使用する操作性の高いアイアンに「やさしさ」をプラスしてきた『P7CB』はかなりイケてるアイアンに違いない。
写真/中村修