「北海道meijiカップ」の2日目を終え、9アンダー単独首位に濱田茉優、1打差に岩井明愛、桑木志帆、2打差に高橋彩華、脇元華と続く。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が現地からのレポートをお届けします。

札幌国際CC島松コースの2日目は朝から強い風が吹きました。正午の発表では気温26.5度、風速5.2m/sでしたが、時折り吹く強い風が距離感や方向性を狂わせていました。2グリーン設計のコースであるため大きくはないグリーンと傾斜、ピン位置は傾斜の近くに切られたことでバーディチャンスのエリアは絞り込まれていました。

グリーンのスピードは10と2/3フィートと初日よりは少し遅くなっていますが、傾斜の影響もあり遅いという印象はありません。ただ、カップインのラインを一筋読み切れないシーンやギリギリ届かないシーンが多く見られ、スコアを伸ばすカギはピン位置に対してどこにボールを止めるかというマネジメントと決めきれるパッティングをクリアできた選手が上位に並んでいます。

初日に首位で出た木村彩子選手はスコアを伸ばせずに3打差の6位タイ、2位から出た岩井明愛選手は3つスコアを伸ばして1打差の2位タイで終えています。明愛選手は6バーディ3ボギー少しボギーが多いラウンドになりました。それでも調子は悪くないので明日もたくさんのバーディを見せてくれそうです。

1イーグル6バーディ1ボギーの65でプレーし、一気にリーダーボードを駆け上がった桑木志帆選手は、耐える場面では耐え、奥や端に切られたピンでも安全マージンを取りながらも積極的に攻めたプレーをしていました。2勝目を狙う桑木選手の現在の取り組みはボギーを減らすこと。ここまで2個のボギーにとどめていることで優勝争いに加わってきています。この取り組みを続けるながら、国内メジャーや今後の試合で優勝争いをすることを目標にしています。

同じく65でプレーし単独首位に立った濱田茉優選手は、井上忠久コーチをキャディに付け、「大きなクラブを持って合わせる動きをしてしまう」悪いクセをしない番手選びが奏功し、チャンスメークからしっかりとバーディを奪いスコアを伸ばしました。プロ10年目の初優勝を狙う最終日となります。

画像: 「北海道meijiカップ」の2日目を終えプロ10年目の濱田茉優が65でプレーし単独首位で初優勝を狙う

「北海道meijiカップ」の2日目を終えプロ10年目の濱田茉優が65でプレーし単独首位で初優勝を狙う

ママとして復帰戦に臨むアン・ソンジュ選手は、首位と3打差の6位タイで終え、復帰戦での優勝とシード権獲得のチャンスにつけています。フェースを開かずにアウトに上げインから下ろすスウィングは産休前より飛距離は15ヤード落ちたとは言いますが、同組の沖せいら、永峰咲希の両選手と同等以上の飛距離を見せていました。

画像: 復帰戦を上位で戦っているアン・ソンジュ

復帰戦を上位で戦っているアン・ソンジュ

「前まではミスしたら悔しかったけど、今は悔しがってももったいないな、と。それよりも次の1打をどうしようか、と」現在の心境を話しました。その言葉の通りにイライラした様子を見せず安定したプレーでスコアを伸ばし、復帰戦での優勝の可能性を感じさせるプレーは、明日の最終日の怖い存在になりそうです。

今季国内初戦として姿を見せてくれた渋野日向子選手は、連戦や移動の疲れもあったことでしょう。初日の3オ-バーからの巻き返しを期待しましたがトータル2オーバー62位で予選落ちとなりました。多くのギャラリーの囲まれ元気な姿を見せてくれました。日本では秋の「TOTOジャパンクラシック」でまたプレーを見せてくれることでしょう。

画像: 久しぶりに国内参戦した渋野日向子は予選落ちに終わった

久しぶりに国内参戦した渋野日向子は予選落ちに終わった

上位陣を見ると初優勝を狙う濱田選手に始まり、2勝目を狙う桑木選手、岩井明愛、高橋彩華、脇元華、アン・ソンジュ、鶴岡果恋、小祝さくら、竹田麗央、笠りつ子、木村彩子と3打差以内に11名が入る混戦の展開になっています。明日の天候は曇り気温も25度前後、風は少しおさまる予報となっています。スコアを伸ばさなければ勝てない展開になりそうです。

撮影/岡沢裕行

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