「CAT Ladies」で今季3勝目を飾った川﨑春花。パーオン率79.6%だったアイアンショットをみんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が解説。

初日から首位を守り完全優勝で今季3勝目を飾った川﨑春花選手。見事なまでの雑念や不安要素を排除し目の前の一打に集中する姿を見ると、ますます心・技・体のレベルが上がっていると感じさせます。

振り切るドライバーとスピードを落とすアイアンショット

好調だったドライバーショットは「振り切ること」を意識していたと優勝会見で教えてくれ、距離感が抜群だったアイアンショットについては「コントロールするなかでも左に振り抜くこと、短く持って(距離に合わせて)スピードを落とすこと」と話してくれました。ここではそのアイアンショットをじっくり見てみましょう。

不調から立ち直るために改善した点でもあるテークバックでアウトに上げながら切り返しでプレーン上に乗せます。そこから体のターンで左に振り抜いていることが見て取れます。

画像: 高く構えたアドレスから、ヘッドをアウトに上げ手元の高いトップを作る

高く構えたアドレスから、ヘッドをアウトに上げ手元の高いトップを作る

「距離を合わせるショットは右に行きやすいので、左に振り抜くようにしています」(川﨑春花)

フルショットに比べてフェースの開閉が少ないコントロールショットでは右へのミスが出やすいようです。そこで川﨑選手はインサイドに振り抜くことで球をつかまえています。

「左に振り抜く」という手の感覚はもちろん重要ですが、手の感覚に頼りすぎると力が抜けたダフりや引っかけなどミスの原因になります。しかし、川﨑選手はコントロールショットでも地面を踏み込み下半身をしっかり使ってることで緩みのないスウィングを実現しています。

画像: 地面をしっかりと踏み込んで切り返し、イントゥインの軌道で振り抜く

地面をしっかりと踏み込んで切り返し、イントゥインの軌道で振り抜く

クラブを短く持つと振り幅を小さくする効果があります。この状態で計測器で測定するとCOPと呼ばれる地面にかける圧力の中心点(センターオブプレッシャー)の移動や圧力はフルショットと比べて少なくなっていることがわかっています。

画像: 下半身を使う度合いを変化させスウィングスピードをコントロールする

下半身を使う度合いを変化させスウィングスピードをコントロールする

手打ちにならないコントロールショットを実現するためには、地面にかける圧力の大きさを調整する意識を持つことで、下半身を使った安定したショットが打てるようになります。

急遽出場資格が降りて来た「AIG女子オープン」(全英女子オープン)に向けて日曜日の夜にはセントアンドリュースへと飛び立ちました。聖地のプレーから多くを学ぶはずです。それを身につけた川﨑選手の残りシーズンの活躍を楽しみにしています。

撮影/有原裕晶

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