PGAツアープレーオフシリーズ最終戦「ツアー選手権」と言えば、シーズンを通して獲得してきたフェデックスポイントのランキング上位30名のみが出場できる、年間王者を決める一戦。そんな狭き門である最終戦への切符を松山が掴んだのはこれで10回目だ。
プレーオフ初戦「フェデックス・セントジュード選手権」で優勝し、ポイントランキング3位に浮上。2戦目「BMW選手権」は腰痛悪化のため2日目スタート前に棄権するも、ポイントランキング3位をキープした状態で最終戦を迎えることとなった。
2戦目のこともあり、やはり気になるのはコンディション。2戦目の棄権について松山本人はこう語る。
「スコアをいくつ打ってもいいんだったら(2戦目を棄権しない選択も)ありましたけど、風邪も引いてしまい、その影響で腰だけじゃなくて背中や首も痛くなってしまったので。ちょっと、第2、第3、第4ラウンドはやるべきことではないなと思って」(松山、以下同)
ツアー選手権の練習ラウンドを回ったうえで「腰は少しずつ良くはなってますけど、まだ50~60%ぐらいなんで不安はありますね」とのこと。体調面と相談しながらの4日間になりそうだが松山自身は「ちょっと無理してでもやりたい」と言う。
「コレ(ツアー選手権)が終わったら、プレジデンツカップ、あとは年内に2試合か1試合かなので、まあちょっと無理してでもやりたいなというのはありますけどね」
というのも、今年の松山はスタート前の時点で大きなアドバンテージを得ている。最終戦ではポイントランキングに応じてハンデが与えられるシステムが2019年から導入されているのだが、ポイントランキング1位のスコッティ・シェフラーなら最初から10アンダー、3位の松山であれば7アンダーを持った状態からスタートするのだ。
もちろん目指すは3アンダーのビハインドをひっくり返しての逆転優勝、そして日本人初となる年間王者の座。「(トップと)3打差からスタートできるので逆転したい気持ちはありますけど、まずティーに立って、勝負できるところにいたいですね」と控えめに目標を語った。
ちなみに、開催コースであるイーストレイクGCは今年大幅な改修が行われたばかり。練習ラウンドでの松山の印象を最後に教えてもらおう。
「うーん……わからないです(笑)。距離が長くなっているホールもありますし、8番なんかは逆に短くなっています。ティーショットは少しアングル的に広くなっているホールもあるんですけど、グリーンが変わったばかりですごく硬いので、ティーショットでフェアウェイに置いていないと、厳しい戦いにはなるかなと思います。そこさえクリアできれば、今の状態だったら上位に行けるかなという感じです」
協力/PGA TOUR