ゴルフでは最大14本のクラブを使い分けてプレーすることができるが、基本的にカートでプレーすることが多いアマチュアの場合、次打地点へ毎回すべてのクラブを持っていくわけではない。
とはいえ「基本的に多く持っていくことに越したことはありません」と後藤。そのうえで「とくに自分のボール位置が見えないのであれば最低でも3本は持っていきたいですね」という。
「ボールが見えていない場合、どんな状況かがわかりません。もしかしたらラフかもしれないし、起伏に隠れているだけでフェアウェイにあるかもしれません。しっかり確認したうえでどのクラブで打つかを判断するために、複数本持っていくべきです」(後藤、以下同)
後藤自身は「ドライバーが曲がってどんな状況かわからないときはもう5~6本持っていくことだってあります」とのこと。しかし「1本だけしか次打地点に持っていかなかったり本数が少ない方って意外といるんです」と続ける。
「ヤード杭を確認したり、最近だとカートに備え付けられたディスプレイからコースマップと残り距離がざっくり判断できますが、だからといって1本だけは良くないですね。そもそも、カートの後ろで『あそこから何ヤードかな、どうしようかな~』って距離や番手をじっくり考えていく方が多いんですけど、ちゃんとボールまで近づいてから考えたほうがいいです。極端な話ですが、アゲンストの風が急に吹き始めたら打つべき距離も変わるわけですから」
一番良くないのはカートとショット地点を無駄に往復すること。「プレーも遅れるし、ゴルフって自分の体力管理も重要ですからね。それが嫌で『まあこれでいっか』と結局持っていた1本で打っちゃうんです。だったら最初からいろんな番手を持っていったほうがいいですよね」と後藤。
「もちろんボール周辺の状況が確認できるのであれば残り距離もざっくりわかりますし『この番手なら打てる』となんとなくイメージが湧くと思います。それでも持っていって損はありません。ボールが見えていても最低2本は持っていきたいし、もっと言えばその距離の前後1番手……たとえば100ヤードを打つのだとしたら、90ヤードと110ヤードが打てるクラブも一緒に持っていきたいですね」
ボール周辺の情報をしっかりと確認し、それに応じて柔軟な対応をする、そのためにクラブを複数本次打地点へ持っていく。基本的なことだが、サボらずしっかり習慣付けることが大切だ。