今シーズンは初優勝から7勝を挙げ大躍進を果たしている竹田麗央選手。その強さを挙げると飛距離の出るドライバーショット、高い弾道でピンを攻めるアイアンショット、深いラフからでも寄せるアプローチ。グリーンのコンディションが変わっても合わせて決めてくるパットとスキのないプレーですが、水曜日の練習ラウンドでアプローチに注目してみました。
前週の「日本女子オープンゴルフ選手権」では深いラフから柔らかく着弾するアプローチが印象的でした。今週の会場となる東名CCはグリーンの状態はやや硬くスピードも出ていますし、グリーン周りのラフも深くなっていますので、竹田選手にラフからのアプローチを取材しました。
手で投げるよりウェッジで打ったほうが寄るのでは? と聞くと「ウェッジのほうが寄ります」と言わんばかりの笑顔が返ってきました。そのアプローチを見ると、アドレスではハンドファーストに構えずに手首のコックをあまり使いません。手元が体から遠くしっかりと胸を回して打っていました。
手首のコックを使い過ぎるとヘッドスピードのコントロール、入射角や打点の安定性が難しくなります。ラフからはフェースをしっかりと開いて、大きな振り子をイメージさせるような円弧で正確にボールを捉えています。
後方からヘッドの動きに注目すると、手元はインサイドに抜けていますがヘッドはストレートに動いていてカット軌道には振っていません。そうすることで方向性が確保できますし打点も安定するので距離感も作りやすくなります。
ハンドファーストに構えず手元と体の距離を保ち、コックを使い過ぎずに大きな振り子のように胸を回して打つ。竹田選手のアプローチを参考にしてみてはいかがでしょうか。
写真/中村修