ヨーロッパチームの歴代最多ポイント保持者はセルヒオ・ガルシア。しかしLIVゴルフに移籍したことでライダーカップ出場の道が閉ざされた。移籍しただけでなく本来なら出られるはずのDPワールドツアーの会員資格を辞退しており、このままでは永遠にライダーカップに復帰することはできない。
だがドナルド主将は「ガルシアがツアーに再加入するためのいくつかの手続きをおこない条件をクリアすればライダーカップに再び出場する道が拓けます」と語った。
「本人とはよく電話で話していますが、すべてのことを理解したうえで(出場することに)興味を示しています」
全盛期を過ぎたと思われるかもしれないが今年ガルシアはLIVの賞金ランキング3位で17年にマスターズに優勝したころのような輝きを取り戻しつつある。彼がチームリーダーとしてライダーカップに復帰すれば敵地ニューヨークに波乱を巻き起こすかもしれない。
一方ブラッドリーキャプテンはプレジデンツカップのフューリック主将の采配ぶりに酔心。そのスタイルを踏襲しようと考えているようだ。
プレジデンツカップでフューリックが選手たちに与えたテーマは「Fight like dogs」。直訳すると犬のように戦えという意味だがフューリックが意図したのは“なりふり構わずがむしゃらに戦え”ということ。
12人のメンバーの多くが犬を飼っていることを知ったキャプテンは大会前、USAの刻印が刻まれた犬用の革製の首輪を選手全員に贈りモチベーションを高めたのだという。
「我々は1週間犬であることを忘れず、よりタフなチームになろうと結束を強めた」とのちにフューリックは語っている。「そのスタイルを踏襲したい」とライダーカップでアメリカを率いるブラッドリー。1年後再び「Fight like dogs」スピリッツでチームを盛り上げるつもりだ。
ところでもしゴルフ界の分裂がなければ来年のライダーカップはニューヨークで絶大な人気を誇り米チーム最多ポイントを誇るフィル・ミケルソン(米)とガルシア(欧)のキャプテン対決が見られたはず。
ガルシアのチーム復帰はあっても54歳になったミケルソンの復帰はなさそうだ。