ゴルフの上達を目指すゴルファーにとって役立つ情報を発信する「みんゴル・ゴルファー応援隊」。その隊長に就任したシングルプレーヤー・マツケンが上達のヒントになることを紹介。今回は、「ゴルフと年齢」がテーマです。
画像: ゴルフ人生を長く楽しむには、何をすればいい?(写真はイメージ)

ゴルフ人生を長く楽しむには、何をすればいい?(写真はイメージ)

自分の現状をしっかり把握したい

先週で、日本ゴルフ協会主催のナショナルオープン、いわゆる3オープンが終わりました。今年は日本ゴルフ協会創立100周年に当たるという事で、どの大会にも100年の歴史を紹介するコーナーが設けられ、改めて数百年の歴史を持つゴルフの重みを感じる機会もありました。歴代優勝者が招待される「チャンピオンズデイナー」では、往年の名手達の姿を見られたのも歴史あるメジャーならでは。

節目の年に行われた3オープン、そして全米シニアでの藤田寛之プロ、全米女子シニアでは山本薫里プロの惜敗、健闘、かたや日本アマでは弱冠15歳松山茉生選手の史上最年少優勝や、小学生のレギュラーツアー出場なんて話題もあり、ここのところ、実に幅広い年齢のゴルファーの活躍が印象に残りました。

今回はゴルフと年齢、ということについて考えていきたいと思います。

いつからでしょう? 日本アマや日本女子アマといった大会が、ジュニアや学生ゴルファー中心になってしまったのは。今や社会人の競技ゴルファーで決勝まで残るのは数えるほど。

かつては、経験がモノをいう競技だったのが、怖いもの知らずの若者に太刀打ち出来なくなったのです。原因はクラブの軽量化に依るところが大きいと言われていますが、数年前、ケレン味なくドライバーを振りちぎる高校生ゴルファーを見ていた大学生の選手が「若いよなあ、怖くてあんなに振れないよ」と呟いているのを聞いて愕然とした事があります。

確かにゴルフは経験を積めば積むほど、ミスの記憶が頭に残り、思い切ったプレーが出来なくなる、という側面もあります。プロテストを受かったばかりの10代の女子選手が活躍するのも、経験より、怖いもの知らずの若さと勢いが勝っているが故、とも言えるでしょう。

でもそうした勢いはいつまでも続きません。長い長いゴルフ人生、若さと勢いで勝負出来るのはほんの数年しかありません。怖さを知って挫折を味わい、そこから再度自分と向き合い、揺るぎない技術と自信を身につけた選手だけが、長く活躍を続けられる一流プレーヤーとなるのでしょう。

そんな観点でトーナメントを観ていると、怖いもの知らずの若いプレーヤーのショットは見ていて気持ちが良いですが、そんなイメージを自分のスウィングに持ち込もうとしたら、大変なことになります。筋肉や関節の柔らかさが違い過ぎ、身体とイメージとのギャップが大きくなってしまうからです。

むしろじっくりスイングを観察したくなるのは、自分と年齢の近いシニア選手です。先日、とても印象的だったのは「日本プロゴールドシニア」という大会の映像でした。プロのシニア競技は50歳以上ですが、60歳以上がグランドシニア、更にその上の68歳以上がゴールドシニアです。

いやあ、往年の名プレーヤー達のお元気な事! 80歳を過ぎた選手も健在で嬉しくなりましたが、そんなプロたちが、自分の年齢以下のスコアで回る「エージシュート」を次々と達成していくのです。

注目したのはプロ達のスウィング。若い時と比べてスウィングアークは小さくなっていますが、余計な力みがなく実にスムーズで、自分の身体と相談し、動く範囲で無理なく効率良く振っておられる。

年齢を重ねて来ると、身体は言うことを聞かなくなってきますが、脳内イメージは若い時のまま。私自身も、中々そのギャップを埋められずに苦心してきました。でもそうした悩みに対する回答を、ゴールドシニアの皆さんのスイングに見つけた気がしたのです。

共通しているのは、とにかくインパクト重視。パーシモン育ちの世代ということもあり、インパクトエリアでのリストターンが上手く、無理に身体を捻って捻転差を作ろうとせず、インパクトでしっかりボールをヒットすることだけ。とても効率がいい。「あー、これでいいのか!」と感心させられました。

とにかく先の長いゴルフ人生、上り調子で技術も身体も充実してどんどんスコアも良くなる、そんな時期もありますが、故障や、加齢によって思うように打てなくなり、ハンディがガタっと落ちていく。いつかそういう日も訪れます。

その変化に対し、トレーニングやストレッチで身体の変化に抗うのは並大抵のことではありません。少しでも長くゴルフを楽しむため、ご自分の現状をしっかり把握し、同年代や年上ののプロのスウィングを参考にする。ゴルフと年齢、お年頃の皆さんの参考になれば幸いです。

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