「NOBUTA GROUP マスターズGC レディース」の初日を終え首位に立ったのは、7アンダーで桑木志帆とイ・ミニョン、1打差3位タイに小祝さくら、髙木優奈、仁井優花と続く。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が現地からのレポートをお届けします。

例年よりもグリーンが軟らかいことで好スコアが続出しました。首位の桑木志帆選手は朝の練習場では当りも悪く、耐えるゴルフになりそうな状態でのスタートとなりましたが、出だし1番のパー5でバーディを奪い、2番は絶妙なロブショットでパーを拾うと3番から3連続バーディで波に乗り、5バーディノーボギーで折り返します。

画像: 「マスターズGCレディース」の初日を7アンダーでプレーし首位で終えた桑木志帆

「マスターズGCレディース」の初日を7アンダーでプレーし首位で終えた桑木志帆

後半は3バーディ1ボギーでプレーし首位で初日を終えました。ラウンド後には「疲れが出て上体が強くなって来て、なんとかだましだましのプレーだった」と振り返ります。4日間の長丁場にまずはたっぷりと睡眠を取りたいと、パット練習だけで早めに帰ると練習グリーンへと向かいました。

今季はコーチとして桑木選手をサポートしていますので少し桑木選手のことに触れてみたいと思います。ここ3試合はベスト10フィニッシュが続き好調ではあります。特に「日本女子オープン」から投入したヘッド重量の少し重いピン「PLD」のプロトタイプのパターとミドルレンジのパットではクロスハンドのグリップを取り入れたことで、チャンスを決められるようになって来ています。

画像: 「日本女子オープン」から投入したピンの少し重いヘッドのパターでパットが好調になった

「日本女子オープン」から投入したピンの少し重いヘッドのパターでパットが好調になった

元々ショット力はある選手なので、パッティングに不安がなくなって来たことでスコアに結びつくようになってきました。それともう一つは1日のラウンドでも試合期間中を通してでも後半にスコアを伸ばせるようになってきたことも大きな成長を感じさせています。

ラウンド中の耐える時間帯でも我慢ができるようになってきたこと、自分で考えて修正したりパットが入るまで「ひたすら待つ」こともできるようになって来ています。その中でテーマにしていることは、ボギーを減らす取り組みを続けてきたこと。

フェードヒッターの桑木選手は左ピンを狙って左に外し、難しいアプローチが残りボギーにする確率が高いというウィークポイントがありますが、先週の「富士通レディース」で同組になったドローヒッターの古江彩佳選手が右ピンに対して攻め過ぎない姿を見て、場面によってはピンを攻め過ぎずにストレスフリーで次のホールへと進むマネジメントを学んでいました。早速、後半の左4ヤードに切られた14番パー3ではセンターに打ち、難なくパーで切り抜け学びを実践して見せてくれました。

先週の古江選手や山下美夢有選手は、不得意なシチュエーションでもボギーを打たないことでラウンドの流れを切らしませんし、大会期間中のボギーの数を減らすことで結果的に優勝争いに残るプレーを年間を通して続けています。大会期間を通してボギーを1つでも減らすという課題に取り組み続けて来たことで少しずつ結果にも結び付いてきていると感じています。

試合に話しを戻すと、前週優勝の山下美夢有選手は、岩井明愛、畑岡奈紗選手と同組でプレーし5バーディ2ボギーの3アンダー14位タイで終え、ショートゲームで取りこぼしたことを悔やみながらも「ショットは先週よりも上向き」と最終日に向けて視界良好なようです。

画像: 打つ前のルーティンでターゲットに正対し背筋を伸ばして真っ直ぐに立つ山下美夢有

打つ前のルーティンでターゲットに正対し背筋を伸ばして真っ直ぐに立つ山下美夢有

山下選手は打つ前にターゲットとボールを結んだ後方に立ち、クラブをターゲットに合わせるルーティンを行いますが、このときの山下選手の背筋を伸ばして両わきを軽く締め、真っ直ぐに立つ姿勢が素晴らしいと、見るたびに思っています。恐らく呼吸も整えアドレスに入るので、アドレスも力みがなく自然体で構えられています。ちょっとしたことですが、真似したいポイントです。

岩井明愛選手は4アンダー9位タイで終え「ぼちぼちです」と4日間大会の初日としては上々のスタート。スウィングのマイナーチェンジに取り組む畑岡選手は2アンダー22位タイで終え「前半は思うように振り切れなかったところでよく我慢できた」と話し、気を付けているスウィングは半分くらいの出来だったようです。

画像: 2バーディノーボギーの2アンダー22位タイで初日を終えた畑岡奈紗

2バーディノーボギーの2アンダー22位タイで初日を終えた畑岡奈紗

3日間大会ではスタートダッシュがアドバンテージになりますが、4日間となると徐々に上げて行ける体力とスタート時間によるコースコンディションの変化に対応することが重要になってきます。明日も現地からのレポートをお届けします。

写真/中村修

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