悪天候を見据えてスタート時間は7時からとなりましたが、予想に反して最終組がスタートする8時半には雨が降り出していました。9時半になると雷雲接近のため中断となり11時15分から再開し、最終組が終わるまで雨が止むことはありませんでした。
2日目を終え11アンダーからスタートした小祝さくら、岩井明愛、宮田成華選手のうち、小祝選手と宮田選手はスコアを2つ落とし9アンダー9位に後退します。ムービングサタデーにスコアを伸ばしたのは野澤真央選手が66、畑岡奈紗選手が67、木戸愛選手は68で10アンダー5位タイへとジャンプアップし首位から3打差で最終日を迎えます。
首位からスタートした岩井明愛選手は前半に3つスコア伸ばし14アンダーで折り返します。しかし13番でボギーを叩くと15番パー5では残りピンまで225ヤードの2打目を1.5メートルにつけるショットでイーグルを奪い15アンダーとし、独走態勢かと思われました。続く16番でティーショットを左の池に入れるとドロップゾーンから3打目をグリーン左のラフに外し、ダブルボギー、17番もボギーで3つスコアを落とし12アンダーまで後退。最終18番では2打目を9番アイアンで2メートルにつけるとバーディでフィニッシュし、15番からジェットコースターのようなプレーの中でなんとか首位タイで終えました。
「良いところも悪いところも含めて楽しかった」と振り返りましたが、16番のティーショットがもったいなかったと明日は優勝争いの中でキーホールになるかもしれません。
中断再開後の5番ホールで短いバーディパットを外しますが6番、8番とバーディを重ね10アンダーで折り返した桑木志帆選手。中断中に”推し”の吉田優利選手とおしゃべりすることができ「幸せでした」とそのおかげで最後まで頑張れたと話し、後半は3バーディ2ボギーで首位と2打差の11アンダーで最終日を迎えます。
桑木選手は前週の「富士通レディース」では首位から3打差で出た最終日に、5つスコアを伸ばしましたが3位タイで終えた悔しさを胸に戦っています。2日目の後半の出だしの3連続ボギーや課題とするピンが左に切られた17番パー3でのボギーなどを伸び代として、「明日は1番パー5でバーディを取れたら波に乗れる」とカギに挙げた出だしのホールから注目していきましょう。
18番の4メートルのパーパットを決めガッツポーズを取った小林夢果選手。スコアを3つ伸ばし首位と2打差で初優勝を目指して最終日を迎えます。昨日2日目の9番ホールでは285ヤード先の池の5ヤード手前まで飛ばしたドライバーショットが魅力ですが、スコアメークもできるようになって来ています。
「TOTOジャパンクラシック」に出場しないという畑岡奈紗選手を今季日本で見られるのは今大会だけになりそうです。その畑岡選手は初日を70・69・67とスコアを伸ばし首位と3打差の10アンダーまで上がって来ています。ショットの調子はまずまずで「2日間、ショットはそんなに悪くなかったんですけど、パットが決め切れなかったので、今日の後半はそれが決められたところが多くて、それがスコアに繋がったかなと思います」と後半は6つのバーディを奪い(1ボギー)スコアボードを駆け上がりました。明日も爆発する可能性大だと思います。
首位から4打差以内に11名がひしめく混戦模様。初優勝を目指す小林夢果、野澤真央、佐久間朱莉、宮田成華選手。竹田麗央選手が予選落ちしたことで一気にポイントを詰めておきたい山下美夢有選手など優勝争いはどんなドラマを見せてくれるのでしょうか。明日も現地からのレポートをお届けします。
写真/姉崎正
※2024年10月21日15時52分、一部加筆修正しました。