ザックリの原因は「上から軌道」
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。アプローチってなかなか難しいのですが、ラフからだけでなく、花道のいいライからのアプローチでもちょっと噛んだりして上手く打てなかったりするんですよね。この「ちょい噛み」って何が原因なのでしょうか? 週刊ゴルフダイジェスト11/12号に「リストウェイトでザックリ癖が治るんです!」という記事がありました。リストウェイト? 一体どういうことなのでしょうか? 気になるので試してみました。
この記事で解説をしてくれている林由寿プロによると、ザックリするのは「上から軌道」が原因だそうです。上からの軌道だとソールが抜けなくて、ちょい噛みでもザックリになっちゃうということなんですね。
その「上から軌道」のちょい噛みにもいくつか原因があります。まずひとつ目は「手先の感覚出し過ぎ系」。体の回転を止めて、手先の感覚で打つと、上から軌道になりやすいということです。
二つ目が「ボールの行方が気になる系」。ボールの行方が気になってしまい、体が左に突っ込み、頭が上がるとヘッドがボールの手前に落ちやすくなります。
そして三つ目が「ひじ引き、合わせ打ち系」。柔らかくヒットしようとして左ひじを抜くと、ヘッドの最下点がズレやすくなり、ダフリもトップも出てしまいます。
この三つの原因に共通するのは、どれも体のターンがおろそかで、上から軌道になっているために、エッジが引っかかってしまっているということ。では、ザックリしないようにするにはどうすればいいのでしょうか。まず軌道を振り子のイメージにすることが大事だそうです。上からではなく、横から軌道にするにはクラブを振り子のようにつかって振るのがいいそうです。テークバックもフォローも胸をきちんとターンさせることでスウィングアークが大きくなり、ヘッド軌道が安定し、最下点もズレにくくなるということです。
手先を使わず、振り子の動きをするためには、バケツをふる動きで体感できるそうです。記事では、カートの後ろに引っ掛けられている水の入ったバケツを使っていますが、あれって持ち手のヒモが長いですよね。そんなバケツは家にはなかなかないので、ラウンドに持って行くカートバッグの持ち手にタオルを引っ掛けたものでやってみます。バッグの中にはペットボトルなんかを入れておくといいようです。
カートバッグを振り子のように振るわけですが、注意することは手だけで振らずに、テークバックもフォローも、胸の面がちゃんとバッグのほうに向くようにすること。何度も往復させて振るのがいいようです。
やってみると、確かに軌道が横からになるし、低いところを動いている感覚があります。手だけで振ってしまうと軌道も安定しないし、バッグの動きもぎこちなくなってしまうので、しっかりと胸をターンさせて振らないとダメですね。
リストウェイトを装着すると「腕の重さ」を感じやすい
そしてもうひとつ、この記事のタイトルにあった「リストウェイト」を使ったドリル。なんとトレーニングなどで使うリストウェイトを付けて、ボールを打つというんです。そうすることで、腕の重さが感じられるということなんです。
なぜリストウェイトを付けてボールを打つのかというと、腕の重さを感じながら振りたいからなんですね。腕の重さを感じないと腕の筋力でパッと上げて、パッとおろすことができてしまうんです。腕の重さを感じながら振ると、振り子運動のような大きなアークで、ゆったりとしたリズムで振れるんです。その結果、ヘッドの最下点が安定する「横から軌道」になるということなんです。
これ、たまたまリストウェイトが家にあったのでやってみました。確かに手でヒョイっとクラブを上げるような動きができなくなりますね。腕の重さでスウィングできるようになるので、大きな弧を描くようになるし、リズムもゆったりとなります。手が変な動きをできなくなるので、最下点も安定するし、横から軌道になることでエッジが刺さらず、ソールが滑ってくれます。ただ、しっかりと体がターンしていかないと腕が重さで落ちてしまうので少しダフります。しっかりと胸をターンさせることを意識して練習すれば、これはかなりいい練習だと思いました。アプローチだけでなく、普通の素振りもリストウェイトを付けてやるといいんじゃないでしょうか。
今回、記事で紹介されていたドリルを少しやってみましたが、腕だけで振ってしまうことがいかにミスにつながるかということがわかりました。みなさんも紹介したドリルをやってみて、振り子の動きで横から軌道を体感してみてください。特にリストウェイトはなかなか良かったので、トレーニング用も兼ねて買っちゃってもいいんじゃないかと思いました。