タイガー、松山英樹が長く愛用し、世界中のゴルファーから憧れられるパターブランドの魅力を追いかけるシリーズ。第50回は長尺パターでお馴染みアダム・スコットがかつて使っていたニューポート2を紹介。
シンプル・イズ・ビューティフル
アダム・スコットといえば、長尺のマレットパターを操る姿を思い浮かべる人も多いのではないだろうか。しかし、今回みなさんに見ていただくのは、アダムが 2000年代前半に使っていた、スタンダードな長さのニューポート2である。
このパターは、GSSのヘッドにシルバーのマット仕上げが施された1本で、バックアップ(予備)ではなく、アダムが実際に使用していたものとされている。
ニューポート2 Timeless GSS for Adam Scott
初代のニューポート2 Timeless GSS。トウがやや高いのが特徴。白いヘッドカバーは、キャメロン氏がアダム専用に作ったとされるもの。そのシワや黄ばみも、アダムの手によるものかと思うと興味深い。
そのデザインは至ってシンプルだ。バックフェース側には、「SCOTTY」「CAMERON」「ADAM SCOTT」の文字、フェース側にはアダムのイニシャルなどが刻印されているが、それ以外の装飾は、フランジの白いサイトラインが1本のみである。
このパターには、重量調整のウェイトもなければ、サークルTのスタンプもない。
現代のキャメロンに比べると性能的にはシビアで、派手さはないかもしれない。
でも、その潔いまでのシンプルさには、ツアーを戦う道具としての美しさと魅力を感じてやまない。
PHOTO/Takanori Miki
THANKS/スコッティキャメロン ゴルフギャラリージャパン
※週刊ゴルフダイジェスト2024年11月12日号「キャメロンマニア宣言」より