イギリスのタブロイド紙『ザ・サン』が10月末、PGAツアーとサウジアラビアの公共投資基金PIF(LIVの運営元)がすでにすでに合意に達していたと報じたことについてマキロイは「ジェイ(モナハンPGAツアーコミッショナー)がPIFサイドと協議をおこなっていたとは聞いているが、自分が知る限り合意の話は耳に入っていない」と語った。
「でもそのニュースやアメリカで起きたこと(大統領選でのトランプ氏勝利)を考えると、少しは道が拓けたのでは、と思う。もう少し様子を見たい」
確かにトランプ氏はLIVゴルフと深い関わりがありLIVはいくつかの試合をトランプ氏所有のコースで開催しており、ゴルフ界の分断を調整する役割を担う可能性はありそうだ。
スコットランドでおこなわれアルフレッド・ダンヒル選手権(DPワールドツアー)ではモナハン氏とPIFのトップ、ヤシル・アルルマイヤン氏がプロアマ戦に出場し注目を集めた。
さらに今週もモナハン氏がサウジアラビアを訪問しているというニュースもあり何らかの進展があるではないか、と囁かれている。
政治の話題をさておき、今年は全米オープンでの手痛い敗戦(最後の最後でデシャンボーに逆転され2位に終わる)をはじめ「勝てそうで勝てない」といわれ続けたマキロイだが、間もなくシーズンが終了するDPワールドツアーでは6度目の年間王者に王手をかけている。
アビダビHSBC選手権はポイントランクトップ70のみに出場が許されるエリートフィールドの大会。初日のトップはコースレコードタイの10アンダー62をマークしたトミー・フリートウッドでマキロイは中島啓太とともに5打差の18位タイ発進。
この1カ月「スウィング改造に取り組んできた」そうで、テークバックが正しい位置に上がるよう新しいルーティンを取り入れている。
スウィング改造の目的は「タイミングに頼らないスウィングを確立するため」。正しい軌道、正しい振り方に集中するため、ゴルフ場ではなく球の行方が実際には見えない室内シュミレーターでボールを打ち続ける練習に3週間を費やしたという。
「それほど想像力を働かせたわけじゃないけれど、かなりまっすぐな球を打つことができたので感触は良かった」
今季は1月のドバイ・デザート・クラシックでの1勝しか挙げていないが、2位に4回、トップ5が2回。予選落ちは全英オープンのみで、他はすべて20位以内をキープ。現在もポイントランク断然トップで、セベ・バレステロス(当時は賞金王)と並ぶ6度目の年間王者は目前だ。
ちなみに現在ポイントランク10位の星野陸也は2アンダー70、48位タイで初日を終えている。