17番のチップインバーディで勝負を決めた
大混戦の最終日。めまぐるしく1位が入れ替えるなかで、抜け出したのが山内だった。
13アンダーで迎えた17番パー3。ティーショットをグリーン右奥に外し、ピンチに思われた場面。
「池だけは避けようと思って打ったので狙い通りです」
「いいライだった」という2打目の約20ヤードのアプローチをピッチエンドランでカップに沈めた。
「寄るかなあと思っていたら転がってくれて。入った瞬間は鳥肌が立ちました」
両手を大きく挙げて、ギャラリーの大歓声に応えると、優勝を争っていた同組の安田も思わず、「おーッ」と驚きの表情を見せた。
山内が14アンダーで1打リードし、2人の勝負の行方は最終ホールへ。
18番で勝負をかけた安田の2打目がグリーン左の池に入り、万事休す。パーでホールアウトした山内が優勝。17番の1打が勝負の決め手となった。
地元宮崎開催のリコーカップの出場権を手にした
最終日は5バーディノーボギーのラウンド。
「9番の1.5mが一番長いパーパットでした」というように、18ホールショットが安定していた。
「藤田さいきさんと結構練習ラウンドをやらせてもらっていて、さいきさんのスウィングのリズムや距離感を参考にしています。今大会は初日2日間一緒に回れたので、いいイメージで打てていたことが結果につながりました」
TOTOジャパンクラシックを終えた時点でメルセデスランキングが73位。昨年の同ランクが43位で今シーズンを戦っていたが、シード落ちの危機にあった。シーズン後に行われるQTへの出場を覚悟していたという山内。
「QTに行く準備をしていたので、行かなくてよくなったのが一番嬉しいです。来年も1年戦えるのでまた優勝したいです」
今大会の優勝で地元宮崎で行われるリコーカップ(最終戦)の出場権も得た山内。
「エリエールを終えたら練習しに宮崎に帰るつもりだったので、試合に出るために宮崎に帰れるのが嬉しいです。宮崎のファンの方にも喜んでもらえると思います」
宮崎に凱旋して、地元ファンの前で優勝を狙えるチャンスも手にした。
※2024年11月11日15時54分一部修正しました