11月14日(木)~11月17日(日)大王製紙エリエールレディスオープン
会場:愛媛県 エリエールゴルフクラブ松山/18ホール、6,575ヤード、パー71
賞金総額:1億円、優勝賞金:1800万円
1982年の第1回から福祉団体へのチャリティ活動を実施。昨年は大会期間中の総バーディ数808個と同数の大王製紙商品を県内児童福祉施設に寄贈。翌年のシード権が決定する事実上の最終戦。
プレーバック2023
悪天候のため大会3日目が中止となり、54ホールの短縮競技となるなか、最終日を首位でスタートした岩井千怜がスコアを伸ばせずに後退。
2打差2位から出た青木瀬令奈が出だしの2ホールで連続バーディを奪うなど、前半で4つスコアを伸ばすと、後続の猛追を振り切ってシーズン2勝目を挙げた。
主な副賞(2023)
スバル「レイバック」、エリエール商品1年分、讃岐オリーブ牛(西日本放送)、コーセー化粧品100万円相当、ニッセンのREGALOパスタシリーズほか商品1年分、愛媛のかんきつ1年分
桑木志帆のコーチでみんゴル特派記者中村修が語る注目選手
「会場のエリエールゴルフクラブ松山は、狭いところもあればアップダウンもあるコースですが、昨年に青木瀬令奈選手が優勝していることから、ドライビングディスタンスは必須ではないということがわかると思います。グリーンはしっかりスピードが出ているうえ、目に見えづらい傾斜が多いので、練習ラウンドでどこまでチェックできるかが重要です。注目は16番からの上がり3ホール。16番は距離もあり、グリーンが縦に長いパー3で、例年ここでボギーを打つ選手がよく出てきます。17番は打ち下ろしのパー5ですが、途中池越えが絡んでくるので、飛距離のある選手は2オンを狙いイーグルを獲って逆転することも出てくるでしょう。16番でボギーを打たず、17番でバーディ以上を獲れる選手が18番をパーで終えることが優勝を決められる条件となるでしょう」(中村)
上田桃子
プロフィール
諸見里しのぶと同じ2005年77期生。9歳のときに坂田塾でゴルフを始め、2005年のプロテストは一発合格。その年の新人戦で優勝すると、2007年のライフカードレディスで早々に優勝、同年に年間5勝をあげると当時の史上最年少で賞金女王に輝いた。米ツアーに挑戦していた時期もあり、これまで通算17勝を挙げている。11月3日に、自身のSNSで今季限りでツアー参加を休止すると発表している。
2024年度スタッツ
メルセデス・ランキング:46位/イーグル数:3(22位)/ドライビングディスタンス:245.59Y(25位)
中村のコメント
今月、ツアー出場休止を発表した上田桃子選手。伊藤園レディスは関東での試合が最後だったということもあり、サインをもらうために多くのファンが列をなしていました。先週は惜しくも予選落ちでしたが、今週は4日間姿をみたいというファンも多いはず。自分に厳しくアスリートとしての姿を見せ続けてくれましたが、できれば来週の最終戦でもその姿を見せて欲しいと願っています。
大山志保
プロフィール
高橋美保子と同じ2000年72期生。10歳からゴルフを始め、23歳のときプロテストに合格。2006年には5勝を挙げて1億6629万円を稼ぎ、不動裕理の7年連続を阻んで初の賞金女王に輝いた。ひじの手術や頸椎椎間板ヘルニアを乗り越え国内メジャー2勝を含む18勝を挙げている。2022年には原因不明の難病を患ったが、先週開催の伊藤園レディスで2年5カ月ぶりの復活を果たした。
2024年度スタッツ(伊藤園レディス)
ドライビングディスタンス:240.500Y/フェアウェイキープ率:75%/パーオン率:63.89%
中村のコメント
先週、2年5カ月ぶりにツアーの現場へ姿を現した大山選手。多くのギャラリーが大山選手のガッツポーズを見るために現場へ押し寄せていました。依然、体の痛みと闘いながらの参戦で、飛距離も落ちてショットの自己採点は0点と話していましたが、自分の置かれた状況のなかで精一杯努力を続けるその姿に勇気づけられるファンも多いことでしょう。今週はトップスタートと早い時間からラウンドが始まりますが、是非応援して欲しいですね。
政田夢乃・菅楓華
プロフィール
清本美波や馬場咲希と同じ2023年96期生。現在のメルセデス・ランキングは政田が61位、菅が64位で、両者ともシード権獲得か来季前半の出場権がこの大会にかかっている。
■政田夢乃
3歳からゴルフを始め、小学生時代にはジュニア大会で複数回優勝、高校時代には全国高等学校ゴルフ選手権や北海道ジュニア選手権で優勝するなど活躍を見せた。2023年の5度目となるプロテストで悲願の合格を遂げた。先週の伊藤園レディスの初日では、1イーグル、6バーディの64を記録して単独首位にたった他、トップ10入りも5回に達している。
2024年度スタッツ
メルセデス・ランキング:61位/平均パット数:1.7871(24位)/平均ストローク:71.34(25位)
■菅楓華
6歳からゴルフを始め、中学時代にはアジアパシフィックジュニアカップのメンバーに選出、チームの勝利に貢献した。日章学園高等学校時代にはゴルフ・サウスオーストラリア・アマチュア・クラッシッで2位、九州女子選手権で優勝、ステップ・アップ・ツアーでも好成績を残し、勢いそのままに昨年のプロテストに一発合格。ファイナルQTで失格となり104位となったものの、4試合の出場を活かして第1回のリランキングで33位まで急浮上。初優勝に期待がかかるルーキーの1人。
2024年度スタッツ
メルセデス・ランキング:64位/平均バーディ数:3.58(10位)/平均パット数:1.7787(16位)
中村のコメント
メルセデス・ランキング50位以内が来季のシード獲得となりますが、55位以内に入れば前半戦の試合に出場することが可能となります。先週の伊藤園レディスで山内日菜子選手が優勝して73位から一発逆転してシード獲得したように、この2人も今回の成績によっては来季の出場権を手にすることもできます。
政田選手は現在のメルセデス・ランキング61位。ドローヒッターで、何度か優勝争いにも加わった実力者。見た目はおっとりしているように見えますが、そんな見た目とは裏腹に攻めのプレーが特徴です。伊藤園レディスの初日はコースレコードタイでスタートしましたが、尻すぼみとなり悔しい思いを見せていました。その悔しさをバネに、明日からの4日間どのようなプレーを見せてくれるのか楽しみです。
菅選手はメルセデス・ランキング64位。QTに失敗してからリランキングで上位に残り、後半戦の出場権を獲得とルーキーイヤーにいい経験を積めた1年だったんじゃないでしょうか。疲れも出てくる時期ということもあり、練習し過ぎずに体力温存するようにしているとのことですが、最後の1戦
で、どれだけ力を振り絞って菅選手らしいゴルフを展開するのか楽しみです。
来季シード獲得まで……
政田夢乃:単独5位以上でメルセデス・ランキング50位圏内、10位以内で55位圏内
菅楓華:単独3位以上でメルセデス・ランキング50位圏内、4位以内で55位圏内