「超マイペース」になってないか?
「人生の最後にいかに多くの財産を得たかではなく、何人のゴルフ仲間を得たか、である」
これはマスターズの創始者であり、アマチュアとして同一年にグランドスラムを達成した不世出のプレーヤー、球聖ボビー・ジョーンズの遺した言葉です。
ゴルフはその人の人格がにじみ出るスポーツ。一度18ホールを共にすれば、おおよその人となりがわかってしまうという「恐ろしい」スポーツでもあります。
せっかく、何かの縁があって同じ組でプレーすることになったゴルファー同士。
出来ることなら、相手からもう一度一緒に回りたい、と思ってもらえるゴルファーでありたいと常日頃考えています。
初対面の方とのラウンドでは、なかにはとっつきにくく、どちらかというと「苦手」と感じるタイプの方もいらっしゃいますが、きっとそれは先方にしてみても同じこと。出来る限り、上手にコミュニケーションを取って一日を楽しく過ごそうと努めています。
そんな私ですが、「こういうタイプだけは勘弁」と思うタイプのゴルファーがいます。
それは一言で言うと超「マイペースなゴルファー」。
自分のプレーばかりに夢中で、周囲への気配りはゼロ。同伴プレーヤーに迷惑をかけているのに、全く気付かず、頭の中は100%自分のプレーの事のみ。このような「マイペース」のプレーヤーにはかなりのストレスを感じてしまいます。
どんな「マイペース」が迷惑なのかと言うと、
1)他人のボールの行方を見ない。
2)球探しにも参加しない。
3)他人のプレー中に動く、音を立てる。
4)自分のボールの地点までどんどん先に行ってしまう。
こんな感じでしょうか。
一つずつ考えてみましょう。
1)と2)
同組のプレーヤーのボールの行方は、その組全体でしっかり見守り、ボール探しに時間を費やす確率を少なくする。「ロストボールは組全体の責任」と教わってきました。プレー進行のために、お互いにボールの行方を見ることはゴルファーとして当然の義務。同じ理由から、ボール探しにも積極的に協力したいものです。これを怠り、自分のプレーだけに没頭する「マイペース」な行いは、ゴルファー失格とも言いたいくらいです。
3)
最近疎かになっていると感じるのが、こちら。他のプレーヤーがアドレスに入ったら、石像のように動かず、音も立てない。ことがゴルファーの鉄則。自分の都合で、平気で動き回ったり、音を立てる「マイペース」もご法度です。
4) これもよく遭遇するようになりました。自分のボールがある地点まで、どんどん先行してしまって、これからプレーするプレーヤーの視界に入ったり、邪魔になってしまう、先行型「マイペース」。なかにはそれが「プレーファスト」に繋がると考えている方もいらっしゃるかも知れませんが、あなたが前に居て、先にプレーするべき人の邪魔になってしまったら、却って進行を妨げていることになります。まして、自分のボールの位置から距離計測でもしていたら、同組なのに「フォアー」の声を掛けたくなってしまいます。これは本当に打球事故に繋がる可能性もありますので、謹んで頂きたい。
いかがですか?
実際に自分のプレーに害が無かったとしても、こうした自己中心的なふるまいが目立つ「マイペース」な方とは、「また回りたい」とはならないのではないでしょうか?まあ、こういう図太い神経の持ち主は、スコアをまとめることには長けているかも知れません。
でも良いスコアで回るというだけでは、「一緒に回りたい」とは思われないはずです。他のプレーヤーへの優しい気遣いにあふれたゴルファーこそ、沢山のゴルフ仲間に囲まれた素晴らしいゴルフライフを送るにふさわしい。
晩年、セントアンドリュースの名誉市民として迎えられたボビー・ジョーンズ。
多くの人々に愛されるそんなゴルファーを目指したいものですね。