「再現性と飛距離のバランスが良いクラブ」
連載38回目は本試打企画の21回目に掲載されている「田中ゴルフ」の田中靖久さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はアストロツアー「TH/001 ハイブリッド」がオススメのクラブとのことで、以前の連載同様、キング・オブ・試打の堀越プロに試打してもらおう。
工房店主の田中さんがアストロツアー「TH/001 ハイブリッド」の特徴を語る
アストロツアー「TH/001 ハイブリッド」に対する田中さんの印象を聞いた。
「アストロツアー『TH/001 ハイブリッド』はやや新しめのクラブなので、お客様にはまだ使ってもらえていないのですが、当店の常連さんはここのクラブを愛用している方がとても多いです。長く愛用している理由としては構えた時の顔の良さがとても良く、ユーティリティ以外にもドライバーやアイアン、ウェッジまで統一感のある仕上がりになっているからです」と顔の良さを支持する声が多いとのこと。
ヘッドの特徴を「今回紹介したユーティリティは高打出し、高弾道が特徴的で、球を上げようと思わなくてもしっかり番手通りに上がり、グリーンに止まりやすい球を打つことができるヘッドとなっています。ソール面もトウ、ヒールにかけて傾斜を作ることで様々な状況にも対応しやすく、振り抜きの良さを実感できると思います。ロフト毎に体積をフローさせているので、構えた時の違和感がないことも特徴的です」と話す。
「シャフトはフジクラの『MCI70S』を挿しています。MCIは、チップ側にスチールの棒のようなものが入っているので70g台でもクラブバランスを出すことができるからです」とクラブを組み立てる際にもメリットがあるという。そしてフジクラシャフトへの信頼と、技術力の高さからMCIをおすすめしているという。
アストロツアー「TH/001 ハイブリッド」の印象を堀越プロに聞いた
今回試打するアストロツアー「 TH/001 ハイブリッド」を見ると、「ソールの中心から両端にかけて抜けが良くなる工夫がされていて、接地面が少なく、そして様々なライでも抜けが良さそうですね」と堀越プロ。
早速フェアウェイから試打を開始。
「平らなライから打ちましたがとても抜けが良く、打感はしっかりと伝わる感触があります。もし芯を外した場合にも手にフィードバックがしっかり残ってくれるので、次のショットに活かしやすいクラブだと思います。球はしっかりと上がってくれますので、払うように打つタイプや打ち込むタイプなど、スウィングタイプを選ばないオーソドックスなユーティリティだと思います」
「先ほど触れましたが、ソール形状にとても工夫を感じられ、アイアンでは難しく感じるフェアウェイバンカーやタイトなライから打ちやすく、グリーンを狙っていけるような方向性が魅力的ですね」
①フェアウェイ・ラフから試打
▶「抜けの良さと十分な落下角が特徴」
「フェアウェイとラフ、両方打ってみましたが、飛距離も安定していて打ち出し角も確保できているため、グリーンなどの目標に対して球を運ぶイメージが作りやすいです。またソールの接地面が少ないため芝による抵抗を軽減させてくれますし、振り抜きやすさがとても印象的でした。ロフト角が24度あり、フェースがやや上を向いているので球が上がるイメージが出て、自然と脱力して振ることができました」(堀越)
5球の平均値
●キャリー/165.2Y
●総飛距離/178Y
●スピン量/4528rpm
●落下角/45.1度
ヘッドスピード42m/s前後(1W換算)で試打
「スピン量が4500rpm前後で安定していますし、落下角が45度以上出ています。このロフト角で考えれば、落下角が45度を下回るとランが出過ぎてしまう傾向があります。状況やライによりますが、『TH/001 ハイブリッド』は飛距離性能も良く、スピン量、落下角とグリーンに止まる要素をクリアしていると言えます」
総評
「今回の 『TH/001 ハイブリッド』×『MCI 70S』の組み合わせは非常にバランス良くできているクラブで、その下のアイアンのフローにもしっかりと繋がるクラブだと思います。シャフトはタイミングが取りやすく挙動にクセがないため、思い切って振れる安心感があります。今回のユーティリティはアイアンと同様に『ポジションに運ぶクラブ』として強力な武器になると思いますので、ロングアイアンが苦手な方や球が上がりにくい悩みを持つ方にも是非試して頂きたいクラブですね」(堀越)
田中ゴルフ
今回紹介した田中さんの過去記事はこちら !
住所/三重県四日市市西松本町10-36
営業時間/10時~22時(不定休)
電話番号/059-352-6623
THANKS/クレアゴルフフィールド
※2024年12月12日11時00分 記事を加筆修正致しました。