マスターズ、プレーヤーズ選手権など主要タイトルを含むシーズン7勝を挙げたうえ、パリ五輪で金メダルにも輝いたシェフラー。“歴史的シーズン“をツアー選手権Vで締めくくり年間王者のタイトルも獲得した彼が順当に行けばPOYに選ばれるのは間違いなさそうだ。
しかし年間メジャー2勝のシェウフェレも受賞の可能性は十分にある。1990年にプレーヤー・オブ・ザ・イヤーが創設されて以来、年間メジャー2勝を挙げた選手は1人を除いて全員が戴冠している。
例外だった1人とは? それはサーの称号を持つニック・ファルド。90年にマスターズと全英オープンに勝っているが当時彼はPGAツアーメンバーではなかったために受賞資格がなかった。
今回はシェフラーという強敵がいるためシェウフェレが年間メジャー2勝を挙げながらPOYに選ばれなかった初めてのPGAツアーメンバーになるかもしれない。
ルーキー・オブ・ザ・イヤーの方が混戦だ。グレーザーマンを除く候補者全員が今年優勝していてダンラップはアマチュアとして出場したアメリカン・エキスプレスでいきなり優勝。しかもバラクーダ選手権も制しシーズン2勝を挙げている。
久常涼と同じく昨年の欧州ツアートップ10の資格で今季PGAツアー昇格を果たしたフランスのパボンは出場3試合目のシグネチャーイベント、ファーマーズ・インシュランス・オープンで優勝。全米オープンでもトップ5入りを果たしている。
つい最近まで酒場の用心棒をしていた30歳のジェイク・ナップはメキシコオープンに勝ってトッププロの仲間入りを果たした。個人的にはUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)出身で一風変わったプロフィールを持つ彼を推したいが、あくまでも誰が選ばれるかは選手の互選。
昨年はかつてアイドルゴルファーとして日本でも爆発的人気を誇ったローラ・ボーの息子エリック・コールが35歳にして最年長受賞を果たしたが、今年は年の差15歳、弱冠20歳のダンラップが最有力だ。