平田が最新アイアンにこだわるポイントは?
平田には大きく5つのこだわり(好み)がある。「ミラー仕上げ」、「シャープなヘッド形状」、「グースネック」、「抜けの良さ」、そして「打音(感)」だ。
未発表アイアンの「ミズノプロ プロト」は「ミラー仕上げ」と「サテン仕上げ」があり、平田は中学から使い続けている「ミラー仕上げ」をチョイス。最新モデルを手にして「フェースが見やすい」と気に入った様子だ。
「(最新アイアンは)ミズノプロ寄り(のモデル)ですが、今の(JPX923 TOUR)に似ていて、僕の好みのグースが入っており、つかまりやすい顔で、丸くないタイプなのがいいですね」
中学2年生から平田のクラブを見てきたミズノのクラフトマンでマイスターの野村武志さんは、平田好みの「平田モデル」を用意した。
「平田プロは『グース』を好みます。ジャンボ尾崎プロが代表するように昔はグースが主流でしたが今はストレートが主流です。カシオで優勝した岩田寛プロのアイアンは、めやくちゃストレート、グースが1ミリも入っていません。1ミリもヘッドを遅らせたくないんでしょう。平田プロは真逆で、ジャンボプロのようにヘッドを遅らせてボールをとらえたいタイプです」(野村さん)
「新アイアンのソールは抜けがいい」(平田憲聖&杉浦悠太)
ボールをテストしたときに平田がこだわるポイントとは?
「いままでのモデルも十分、軟らかいですが、今度のモデルも軟らかい素材を使っているそうで、打感がいいですね。アイアンはくいついている時間が長いほうが操作しやすいので、さらにくいつく印象です」
最新モデルは「S25CM」という軟鉄素材を使用。平田好みの打感の良さにつながっていた。
平田はボールを打ちながら、リフティングでも何かをチェックしていた。
「リフティングでも音をチェックします。芯が軟らかいのはもちろんですが、トウの軟らかかさを感じたりします。アイアンの音はより軟らかかめの低い音を感じることができました」
最新モデルには平田好みの「抜けの良さ」に新たな特徴があった。リーディングエッジ側に加えて、トレーリングエッジ側をカットした「ソール」だ。平田はそれについても「抜けが前より良くなりました」と、新しい武器となるアイアンに手応えを感じていた。
一方、今季日本プロゴルフ選手権でプロ初優勝した杉浦悠太は「サテン仕上げ」をテストした。
「打感はやわらかくていいです。ソールの前と後ろをカットしているので抜けが良くなった感じです」(杉浦)
平田と杉浦がテストした未発表アイアン「ミズノプロ プロト」は来春発売予定とのこと。プロの好みやこだわりを早く体感してみたいものだ。