地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介 ! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

「様々な技術が詰まった激スピンウェッジ」

連載39回目は本試打企画の19回目に掲載されている「福岡ゴルフ工房」の徳永さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回は2025年1月発売予定のミステリーウェッジ『235MF』がオススメとのことで、以前の連載同様、キング・オブ・試打の堀越プロに試打してもらおう。

工房店主の徳永さんが『235MF』の特徴を語る

福岡ゴルフ工房がオススメする『235MF』の印象を工房店主の徳永さんに聞いた。

「このウェッジの特徴的な所は『平面加工』にあると思います。フェース面を平面加工にすることで球との摩擦が増え、しっかりと球を押せる感覚が伝わってくる作りになっています。またノーメッキであることで、錆びやすくはあるものの、そのぶんスピンとして応えてくれると思いますし、しっかりと手入れをすることによって良い状態を保ったまま使い続けることができますので、愛着をもって使っていけるかなと思います」とノーメッキならではの魅力と、平面加工という珍しい技術を評価。

画像: ミステリーウェッジの新作『235MF』

ミステリーウェッジの新作『235MF』

画像: 平面加工による光の反射が特徴。

平面加工による光の反射が特徴。

「トレーリングエッジ側が丸く削られているので、開いたときに刃が浮きづらく『ペタ』ってついてくれるのでしっかりと球を拾っていけるようなイメージが出てくれると思います。ソール後方が削ってあることで硬いライでも抜けが良く、様々な場面で活躍できるソール形状だと思います。シャフトはKBS『HI-REV 2.0(125)』を挿していて、オートマチックに球が上がりやすく、グリーンにしっかり止まってくれる性能のシャフトを選びました」とスピン性能の高いヘッドと、柔らかい弾道の出やすいシャフトを組み合わせることで、ピンデッドに狙っていけるようなウェッジになっている。

ミステリーウェッジ『235MF』の印象を堀越プロに聞いた

「見た目はとてもオーソドックスなウェッジで構えやすく、最近では少なくなった黒染めが所有欲や興味を惹きたてるウェッジです。特徴的なフェース面を見てみると平面加工が施されていて、球との接地面積が大きくなり摩擦が増え、スピン性能が期待できます。そして公差が1000分の2ミリというフェースの平面加工はさすが日本ブランドといった技術力と、製品に対するこだわりを強く感じます」

「シャフトは『Hi-Rev 2.0(125)』を挿しており、スウィングスピードを落として振ることが多いウェッジではシャフトの重さを利用してリズム良く、振り急ぎを防いでくれるような組み合わせに感じます。このシャフトはやや先端剛性を低くしてオートマチックに球を上げてくれるシャフトなので、ヘッドのスピン性能と相まってグリーンをピンポイントに狙っていける絶妙なバランス感が出ていると思います」と堀越プロは評価する。

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

①バンカー

画像: 「プレーヤーの思い通りにフェース管理ができますね」

「プレーヤーの思い通りにフェース管理ができますね」

「開かずとも十分に性能が発揮できるウェッジ」

「このウェッジはスクエアに構えても懐が大きく感じ、球を包み込むような見た目をしているので開いているかのような安心感があります。やや幅広のソール形状が、球の手前から入ってしまった場合にもミスショットになりづらく、寛容性も感じられます」

「一方、開いて打つとヒール側を落としているため、地面とコンタクトした後もフェース面をキープしたまま抜けてくれるので、プレーヤーが意図したフェース管理を再現できるソール形状だと思います」(堀越)

②花道(20Y)

画像: 「スクエアでも開いても弾道のイメージが出る顔の良さがありますね」

「スクエアでも開いても弾道のイメージが出る顔の良さがありますね」

「スピンが効いた玄人好みのウェッジ」

「花道から打つと、ローバウンス特有の抜けの良さが際立っている印象があります。開いたときにもリーディングエッジが浮かず、ペタペタな薄いライや地面が締まっている固いライからでも球を拾っていける操作性が高いウェッジに感じます」

「基本的にはスクエアに構えても十分に性能が発揮できるウェッジですが、開くことでバウンスを増やし、ウェッジを操ることに長けている上級者が好みそうなウェッジだと思います」(堀越)

総評

画像: 「使いこなすことによってウェッジワークがとことん楽しめるウェッジですね」(堀越プロ)

「使いこなすことによってウェッジワークがとことん楽しめるウェッジですね」(堀越プロ)

「今回試打した『235MF』はローバウンスでやや広めのソール、そして摩擦係数を増やしてスピン性能に特化した組み合わせだと感じました。打感は軟らかくて球もゆっくりと出てくれるので弾道がイメージしやすいウェッジでした。タイプとしては比較的鈍角な入射角で、球を拾うイメージのプレーヤーに合う傾向があると思います。そして黒染めのフェースによって持ち主の風合いが現れ、日を重ねるごとに黒染めならではのエイジングが楽しめるので、練習する楽しさやクラブへの愛着が高まり、使いこなすことによってウェッジワークがとことん楽しく感じられると思います」(堀越)

THANKS/大宮ゴルフコース

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