月刊ゴルフダイジェストで特集されていた、70台で回る会社員ゴルファーの一風変わった練習法を、シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが実際に試してみた。

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕は自営業なので比較的時間が自由になるのですが、サラリーマンの方はそういうわけにはいかないですよね。しかし時間やお金の制限もある中、サラリーマンながら70台でサクッとラウンドしちゃう人がいます。

月刊ゴルフダイジェスト1月号に「サラリーマンでも!ゴルフ部出身じゃなくても!70台で回りたい!」という記事がありました。忙しいサラリーマンでありながら70台で回ってくる方の練習方法が紹介されているんです。その中にそんな練習で本当に上手くなるの? という練習方法が載っていたので、本当に効果があるのか、ちょっと試してみました。

画像: 月刊ゴルフダイジェスト2025/1号で特集されていた、70台で回る会社員ゴルファーの一風変わった練習法を実践!

月刊ゴルフダイジェスト2025/1号で特集されていた、70台で回る会社員ゴルファーの一風変わった練習法を実践!

この記事では何人かのサラリーマンゴルファーの練習方法が紹介されているのですが、その中に今まで一度も聞いたことないような、思いもよらない練習方法が2つほど紹介されていました。雑誌に載ってる練習方法って、大体ちょっと聞いたことがあったり、なんとなく効果がわかるものが多いのですが、この2つは本当に効果があるのか全くわからないものでした。でも、紹介してくれているアマチュアの方は、大まじめにやられているので、きっと効果があるんでしょう。ってことで、僕もやってみることにしました。

「グリップエンド打ち」

まずひとつ目が「グリップエンド打ち」。名前だけ聞いても全くどういう練習かわかりませんよね。これを紹介してくれている方は、練習はなんでも極端にやることをモットーとしているそうなんです。で、この練習の目的はダウンスウィングで手元を下げて、手首のリリースを遅らせること。それができればヘッドが走るのですが、これって普通のスウィングをしながら身に付けるのは大変なんです。そこで、その動きを究極までデフォルメして体に覚えさせるのが「グリップエンド打ち」ということなんですね。

画像: 足とヘッドの間にボールを置き、かがみこんでグリップエンドでボールを打つ

足とヘッドの間にボールを置き、かがみこんでグリップエンドでボールを打つ

やり方としては、まずいつものようにアドレスをするのですが、足とヘッドの間くらいにボールをセットします。そこからテークバックして、切り返しからは手首の角度をほどかずに、グーっとかがむことでグリップエンドでボールを打つんです。いや~こんな練習は今まで見たことないです。っていうか、これが本当に役に立つのでしょうか?

画像: (左)手首の角度が解けるとクラブが地面に当たってしまう。(右)最初はなかなかボールまで届かせるのが難しい

(左)手首の角度が解けるとクラブが地面に当たってしまう。(右)最初はなかなかボールまで届かせるのが難しい

やってみると、これかなり難しい。まず切り返し以降で手首の角度がほどけてヘッドが垂れてしまうと、地面にヘッドが当たるのでグリップエンドでボールを打つことができないんですよ。手を下ろしてくる角度や向きが悪くてもグリップエンドで打てない。本当にかなり大げさにやるつもりでないとできないですね。それでもグリップをボールのところまで下ろしてくるというのはなかなか大変。しかもかなり疲れるんですよ。スクワットやってるみたいな感じだし。

画像: 慣れてくるとだんだん当たるようになってきますが、かなり疲れます

慣れてくるとだんだん当たるようになってきますが、かなり疲れます

コツがわかってくると、一応グリップエンドに当たるようになりましたが、いまいち練習になっているような感覚がないんです(笑)。

でもね、何十回もこのグリップエンド打ちをやってから、普通にボールを打つと、少し手を下ろしてくるという感覚がわかる気がします。ちょっと今までに感じたことのない感覚かも。やはり極端にやっているからこそ、効果が出ているんでしょうね。しかしよくこんな練習を思いついたな~と思います。でも確かにこの練習は効果がありそうな気がしました。

「2度打ちアプローチ」

そしてもうひとつの練習が「2度打ちアプローチ」。これはもうそのままで、わざと2度打ちをするアプローチ。しかし2度打ちがなんの練習になるのでしょうか?

この練習をやっているアマチュアの方によると、「上手い人がよく言う”フェースに乗る”感覚」と言うのがわかる練習だということです。2度打ちはフェースに球が乗らないとできません。なのでゆっくりと体で回転でスウィングしないと出球が速くなってしまってフェースに乗らないわけです。手だけで打ってしまったり、上から突っつくような打ち方だと初速が速くなってしまって絶対に2度打ちはできないんですね。ゆっくりと、なおかつ等速でヘッドを動かさないとダメなんです。

画像: 体を使ってゆっくりと等速にスウィングすると、フェースにボールが乗って、2度打ちになる。写真ではわかりにくいですが、一応成功しています

体を使ってゆっくりと等速にスウィングすると、フェースにボールが乗って、2度打ちになる。写真ではわかりにくいですが、一応成功しています

これもやってみましたが、わざと2度打ちをするなんていうのは初めての経験なので、ちょっとドキドキしましたが、確かにこれもかなり難しい。ヘッドスピードが速いとダメだし、ゆっくりとクラブを動かそうとするとダフったりトップしたりするんですよね。とにかく体の回転でゆっくりと振ることが大事です。体幹を使って振らないとダメな感じがします。

少しやっていると、上手くできた時にはフェースに乗るという感覚はわかるようになってきました。ただ、2度打ちが出来るのは5回に1回くらいかな。2度打ちをすることが何の練習になるのか? と思っていましたが、なるほど、しっかりと体を使ってスウィングすることと、その結果フェースにちゃんと球が乗るという感覚を覚える練習にはなりますね。おそらくこれができるようになれば、アプローチのミスは減ると思うし、距離感も出てくるんじゃないかと。さらに普通のショットにも好影響が出るような気がします。これはなかなか深い練習かもしれません。みなさんもやってみるといいと思います。

今回、ちょっと面白い練習を2つ試してみましたが、両方ともなかなか意味のありそうな練習でした。かなり特殊な練習ですが、これをずっと続ければきっと成果が出そうな気がします。やっぱ上手い人たちは、コツコツと地味な練習をやってるんですね。僕も見習わなければと思いますが、今回やった練習を練習場でやるのはなかなか勇気がいりますね~。

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