ガーミン初のハイスピードカメラ採用
ハイグレード弾道計測器/ゴルフシミュレーター
「アプローチ R50」

ガーミン「アプローチ R50」
ガーミンからはすでに「アプローチ R10」というポータブルタイプの計測器が発売(2021年8月の発売当初は品切れになるほどの人気でした)されていますが、今冬新たに発売された「アプローチR50」はガーミン初の高性能な本格的弾道測定器。価格は85万8000円と高額ですが、ツアープロやレッスンスタジオで使われている200万円前後の機種と遜色ない機能を備えているのだとか。それが本当ならかなりリーズナブル。さっそく練習場で使ってみました。

本体を打席の前に置けば設置完了。あとは電源を入れて使いたいモードを選ぶだけ
計測に入る前にまず驚いたのが、設置の簡単さ。充電式コードレスの本体は軽く、持ち運びも楽々。本体上部のモニターで計測結果を確認できるので別途モニター(タブレットやスマートフォン)を用意する必要もありません。ただ、打席の前に置いて、電源を入れるだけ。本体は電源ボタンひとつだけのシンプルなデザインで、Wi-FiやBluetoothでタブレットやスマートフォンと接続するのに手間取ることもありません。

タッチスクリーンで操作はいたってシンプル
飛球線後方ではなく体の正面に設置しているのは、ボディに内蔵された3つのハイスピードカメラでインパクトを撮影しボールとクラブのデータを計測、弾道をシミュレーションしてくれるから。確認できるデータは、トータル飛距離、キャリー飛距離、ボール初速やバックスピン、打ち出し角、サイドスピンなどの弾道データはもちろん、クラブパス、入射角などのクラブデータと合わせて合計20項目! ※クラブデータはクラブフェース中央上部に付属のクラブステッカーを貼ることで計測できます。

ボディ上部の10インチのカラー液晶モニターは、屋外でも見やすく、表示したい項目を選択したり、左右に分割して左にはクラブデータ、右には弾道データを表示することもできます
さらに、ショットのたびにインパクトを動画で撮影してくれるので、実際にクラブがどのようにボールをとらえたのか、数値と映像で確認することができます。これはアプローチの練習にも良さそうですね。

インパクトの瞬間もマイショット自動的に撮影
最近、ドライバー、アイアンともに薄いあたりが多く悩んでいましたが、計測してみると若干アウトサイドインのスウィング軌道になっていることが分かりました。感覚的にはインサイドアウトに振っているつもりでしたが、そうした自分の感覚と実際のスウィングのズレを把握できるのはありがたいです。

弾道データだけでなく、クラブデータも確認できます。いつのまにかアウトサイドインのスウィング軌道になっていました
インサイドアウトのスウィング軌道を意識して打つことしばし、だいぶボールがつかまるようになってきました。打球を見ながら自分の感覚だけで練習するよりも、はるかに効率的な練習ができますね。これはラウンド前の練習で使いたいな…

インサイドアウトのスウィング軌道を意識した結果、無事に右に打ち出すドローに戻りました
ガーミン「アプローチ R50」は
本体だけでシミュレーションゴルフも!
「アプローチR50」の魅力のひとつが、世界的に有名なゴルフ場をはじめ、約4万3000コース※を舞台にシミュレーションゴルフも楽しめること。単調になりがちな練習のいいアクセントになりますね。画面はリアルで臨場感たっぷり。プレーするコースの気温や湿度などの環境条件を設定できるというこだわりようです。

私はマスターズの舞台「オーガスタナショナル」の1番ホールをプレーしてみました。リアルな映像にテンションがあがりすぎたのか、あえなくダブルボギー…。インドアでの練習にもよさそうです
※サブスクリプションサービス「ガーミンゴルフメンバーシップ」への加入が必要
効率よくスコアアップを目指すための
ガーミンゴルフエコシステム
練習場では「アプローチ R50」、
コースでは「アプローチ S70」
高性能弾道測定器「アプローチ R50」は、単体でも練習の質を大きく上げてくれますが、おすすめなのが同じくガーミンの腕時計型GPS距離計「アプローチS70」、そしてガーミンのアプリ「Garmin Golf アプリ」を合わせて活用すること。

ゴルフ用スマートウォッチの最高峰「アプローチS70」
これはガーミンが「GARMIN GOLF エコシステム」と呼ぶ上達のサイクルで、
STEP1 準備:弾道測定器を使用した練習
STEP2 実践:GPS距離計やレーザー距離計を使用したラウンド
STEP3 振り返り:Garmin Golf アプリを使用した課題の可視化
ステップ1~3を繰り返すことで、より効率的なスコアアップを叶えるというもの。

ポイントは、「Garmin Golf アプリ」と「アプローチS70」、「アプローチR50」が連携することで、計測データを自動的にアプリに集約できること。
たとえば、「Garmin Golf アプリ」内では、弾道測定器を使って練習で打ったボールの各番手ごとの最長と平均飛距離を確認することができます(STEP1)。

練習で打ったボールの各番手ごとの最長と平均飛距離を表示
いつものラウンドでは最大キャリーで番手を選びがちですが、平均キャリーに基づいたマネジメントを実践(STEP2)することでスコアアップの可能性を高めるはず。
ほかにも、Garmin Golf アプリの「ティーショットの分析」をつかえば、ラウンド中にゴルフGPSウォッチを使って記録したデータから、ティーショットで左右どちらへのミスが多いか把握できますし、
アプローチの項目ではグリーン周りから手前や奥、左右にどのくらいの割合でミスしているかを把握することができます。

ショット分析機能では、フェアウェイまたはグリーンの精度と、ティーショット、アプローチショット、チップショット、パッティングの精度を可視化してくれる
(※チップショット、パットのスタッツ表示には「Approach CT10」の装着が必要)
そうした実践(STEP2)で得た課題を可視化(STEP3)することで、それに基づいた練習ができるというわけです。

ショットの統計データから、各々の改善ポイントを提示してくれる分析機能も備えている
ちなみに「アプローチS70」はゴルフだけでなく様々なエクササイズに対応した高性能スマートウォッチで、ガーミンのフラッグシップモデルだけにその性能は折り紙付き。

グリーンが見えないシチュエーションで頼りになるのが、グリーンのある方向を教えてくれる「ピンポインター」
市場価格8~9万円の高級機らしく、屋外でも発色が良く見やすいAMOLED(有機EL)ディスプレイを採用。ハザードやグリーン(奥エッジ・グリーン中央・手前エッジ)までの距離やコースマップはもちろん、グリーンの位置を教えてくれる「ピンポインター」や、風向きを教えてくれる「風速・風向き表示」など、ラウンド中に欲しい機能が満載。

「Garmin Golf アプリ」とペアリングすれば、風向きや風速まで教えてくれます
コツコツ試行錯誤を重ねながらスコアアップを目指すのもゴルフの楽しみ方ですが、上達への近道を探しているなら、ここにその答えがあるかもしれません。
「アプローチS70」は全国のゴルフショップで手にすることができますが、「アプローチR50」を実際に使ってみたいという方は、全国5カ所のガーミン「アプローチR50 試打体験コーナー設置店」を訪れてみてはいかがでしょう。