モンスターイヤーを謳歌したスコッティ・シェフラー、メジャー無冠最強の肩書を下ろし一気にメジャー2勝したザンダー・シャウフェレ。彼らの1年も激動だったが、誰よりも人生が一変したのは33年ぶりにPGAツアーでアマチュア優勝を挙げたニック・ダンラップだろう。選手間の互選で選ばれるルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した21歳の激動のシーズンをプレーバック。

アラバマ大学在学中の全米アマチャンピオン、ダンラップは主催者推薦で出場したシグネチャーイベント、アメリカン・エキスプレスで1991年のフィル・ミケルソン以来となるアマチュア優勝を達成した。

悩んだ末1週間後にプロ転向を宣言。本格的ツアー生活を始動させたが当時は戸惑いが大きかったという。

画像: ルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞したニック・ダンラップ(写真は2024年のAT&Tペブルビーチプロアマ 撮影/Blue Sky Photos)

ルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞したニック・ダンラップ(写真は2024年のAT&Tペブルビーチプロアマ 撮影/Blue Sky Photos)

「最初の2、3カ月はどこに行けばいいのか、何を期待すればいいのか、まったくわかりませんでした。どこへ行っても初めてのコースばかりで心細かった」

戸惑いながらも昔から憧れ「テレビで観ていた選手たちと同僚になれたことはすごく新鮮でした(笑)」

プロ転向当初は予選落ちや下位でのフィニッシュが続いたが全英オープンの裏でおこなわれた7月のバラクーダ選手権でプロ初優勝。アマチュアとプロで同じ年に優勝したのはPGAツアー史上初の快挙だった。

プレーオフシリーズにも進出し松山英樹が優勝したフェデックス・セントジュード選手権でトップ5入り。BMW選手権に進出。最終戦のツアー選手権出場は逃したもののポイントランク50位以内に入り25年のシグネチャーイベント全ての出場権を獲得した。

「優勝するためのポテンシャルはあると思います」と自信をのぞかせるダンラップ。「でもまだ浮き沈みがあって毎週望むようなパフォーマンスには至っていません」とすべての分野での実力の底上げをテーマに掲げる。

20歳11カ月12日で新人賞を射止めたがこれは13年にジョーダン・スピースが20歳で同賞に輝いて以来の年少記録。

選手投票の57パーセントを獲得した彼は他の候補(マックス・グレイザーマン、ジェイク・ナップ、マチュー・パボン)を抑え人生で一度しかチャンスがないルーキー・オブ・ザ・イヤーの栄冠に輝いた。

「ニックはPGAツアーの歴史にその名を刻みました。カレッジゴルファーとして24年をスタートさせツアー2勝、トッププロの証であるベスト50に名を連ね来季の主要イベントの出場権を獲得した。本当に素晴らしい若者です」とジェイ・モナハンPGAツアーコミッショナーも絶賛する。

間もなく25年シーズンが幕を開ける。ダンラップの2年目に注目だ。

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