地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介 ! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

「軟鉄鍛造特有の打感と顔の良さ」

連載42回目は本試打企画の4回目に掲載されている「スポーティゴルフスタジオ」の小村斎さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はエポン「AF‐507」がオススメとのことで、以前の連載同様、キング・オブ・試打の堀越プロに試打してもらおう。

工房店主の小村斎さんがエポン「AF‐507」の特徴を語る

今回オススメしてくれた「AF‐507」の特徴を、小村さんに聞いた。

「今回おすすめしたエポン『AF‐507』はオーソドックスでアスリート顔なヘッドと、軟鉄鍛造独特の軟らかさ、そして球がフェースに乗る感覚が好評のクラブです。お客様からお声を頂く中で特に多いのが顔の良さです。見た目はマッスルバックのような端正な顔つきで、シャープに振り抜けるイメージが湧きやすいと評判です。ポケットキャビティのため寛容性もあるので実際に打つと優しく、見た目とプレーする際のやさしさのバランスが良く取れた、万人受けするクラブだと思います」と話した。

画像: エポン「AF‐507」<7番/31度>(試打用のためネック部分に取り外し用パーツ有)

エポン「AF‐507」<7番/31度>(試打用のためネック部分に取り外し用パーツ有)

「シャフトにはグラファイトデザイン『RAUNE 90S(以下ラウネ)』を挿しています。このシャフトはスチールに比べるとやや軽量ですが、スチールに負けない粘り感を実現しています。そしてしなりを利用して適度な打ち出し角と落下角度を作り、グリーンに止まりやすい球を打つことができるようなシャフトです」とそれぞれの特徴を語ってくれた。

エポン「AF‐507」の印象を堀越プロに聞いた

「エポンのクラブは数多く試打してきましたが、今回の『AF-507』は懐具合が綺麗に繋がっていて球を包み込んでくれそうなイメージが湧くヘッドです。フェース面の高さをやや低くしたことでやや面長な見た目に見えますが、その低くした重量をトウ側に配分し、ネックとトウの重さでフェース面の安定性を上げようとしている意図が汲み取れます。

前作の『AF-506』も打ちましたが、今作はほんのりシャープさが増し、ソールは適度な広さがあって安心感があります。方向性や飛距離など、前回より更に性能が向上しているのではないでしょうか。またポケット部分にアルミが入ったことで、打感にどう影響するか興味深いですね」と堀越プロは予想。

そしてグラファイトデザイン製シャフト、「ラウネ」についても言及。

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

「『ラウネ』は90g台と、カーボンシャフトの中では重めのシャフトです。カーボンと聞くと『頼りない』イメージを抱きがちですが、何重にも巻いたカーボンシートが、スチールシャフトのような粘り感を出しています。カーボンシャフト特有の設計自由度からしっかりと高弾道で飛距離を稼ぎながらも、ターゲットを狙える球筋で心強い武器となりそうです」と堀越プロ。

画像: やや面長のソールだが、トウ側に余剰重量をもたせて慣性モーメントを上げている

やや面長のソールだが、トウ側に余剰重量をもたせて慣性モーメントを上げている

実際に打つと、吸い付くような打感が気持良くさすがエポンといった印象です。芯を外した際の打点ブレにも強く、データを見ても飛距離ロスが少ないことが特徴的ですね。シャフトは切り返しのタイミングがわかりやすく、打つとしっかりと球が上がってくれます。スピン量も適切で、落下角も45.3度と、グリーンにしっかり止まってくれる数値を出しています。スウィングによるズレをヘッドが吸収してくれるような寛容性があるので、上級者をはじめ、様々なプレーヤーに試していただきたい組み合わせです」と、操作性は然ることながら、ミスヒットにも寛容な組み合わせに仕上がっていると評価。

●キャリー/147.7Y
●トータル/157.9Y
●スピン量/5890rpm
●落下角度/45.3度
※7番アイアンの試打データ

総評

画像: シャフトの軽量化もあり振りやすく、更に肘にかかる負担まで軽減してくれます。

シャフトの軽量化もあり振りやすく、更に肘にかかる負担まで軽減してくれます。

「『AF-507』×『ラウネ』の組み合わせは、キャビティながらも『抑える、上げる、カット』など、上級者が求めるイメージに応える操作性と、打ち出し角の高さや打点ブレへの寛容性が際立った組み合わせでした。またカーボンシャフトはインパクト時の振動が少なく体への負担が少ないので、肘に負担がかかっている方にも是非選択肢として入れていただきたいシャフトです。

ちなみにですが、シャフトの『RAUNE(ラウネ)』は“狙う(NERAU)”といった意味を込めた造語のようで、まさしくこのクラブのような、しっかりとグリーンを狙っていける組み合わせはさすがの一言ですね」と絶賛。

THANKS/クレアゴルフフィールド

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