バンカーショットのミスの原因は「ヘッドが入る位置の誤差」
みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。バンカーショットって難しいですよね~。プロでも少し苦手としている人もいるくらいですから、僕たちアマチュアには本当に難しい。練習する機会がそもそもなかなかないし、仮に練習できても何をやればいいのかいまいちわからない。週刊ゴルフダイジェスト1/21号の連載マンガ「フジタの時間」に「バンカーショットで大事なことはたったひとつ」と書かれていました。一体その「たったひとつ」の大事なことってなんでしょう? どうやってその大事なことを練習すればいいのでしょうか。

週刊ゴルフダイジェスト誌上で連載中のマンガ「フジタの時間」で紹介されていた、バンカーショットのコツを実践!
バンカーショットって、いろいろとやらなければいけないことが多くないですか。オープンスタンスにするとか、フェースを開くとか。またヘッドの軌道はボールに対してどっちから入れればいいのかとかね。でもマンガの中で藤田寛之プロは「バンカーショットなんて構えも打ち方も、どちらも関係ないんですよ」と言っています。アドレスもスタンスも軌道も関係ないって言っているんですね。ということは、クローズスタンスでもいいし、フェースだって無理に開かなくていいということなんでしょうか。
藤田プロが言うには、バンカーショットの時にアマチュアが頑張ってやらなければいけないことは、たったのひとつだそうです。それはバンカーに1本の線を引いて、ヘッドをその線の位置に入れること。線の上にヘッドを入れることさえできれば、あとはサンドウェッジが仕事をしてくれて、勝手にプロみたいなバンカーショットができると言うんです。

バンカーに線を引いてヘッドをその線の位置に入れる
バンカーショットのミスの原因は、構え方でも打ち方でもなく、ヘッドが入る位置の誤差だそうです。線より先にヘッドが入るとトップするし、逆に手前に入るとダフりすぎるのでボールは飛ばなくなるということなんですね。

(左)線より先に入るとトップになる(右)線より手前に入るとダフりになります
単純にそれだけのことだと藤田プロは言っています。なので、線にヘッドを入れる感覚をつかんでしまえば、バンカーショットがとても簡単なショットになるということなんです。本当にそんなに簡単に行くものなのでしょうか?
実際に試してみると……
まずバンカーに少し太めの線を引いて、藤田プロの言う練習をやってみました。線の上にヘッドを入れるように意識して、少しずつ移動しながら何度かやってみました。

線の上にクラブが入るように移動しながら何度か打ってみました
これがね、意外と難しい。もう少し上手くできると思っていましたが、僕の場合は少し手前に入ってしまうことが多かったですね。と言うことは、実際のバンカーショットではダフり目になってボールが飛ばないと言うことになります。手前に入るのを嫌がると、少し線の先に入ったりするので、思ったよりも難しいです。

最初はけっこう打点がばらつくんですよね
ちょっと悔しかったので、何度もやっているとだんだん線の上にヘッドが入る率が高くなってきました。なので、次に線の先にボールを置いて、実際にバンカーショットをしてみました。
これ、ボールがある方が確実にイメージが出てやりやすいです。最初に線だけで練習したからというのもあるかもしれませんが、意外といい感じに線の上にヘッドは入ってくれて、上手く砂が爆発してくれます。本当に線の上にヘッドがきっちり入れば、今までアドレスがどうとか、軌道がどうとか考えていたのがバカバカしくなるくらい簡単にバンカーショットができました。フェースも開いたりしなくてもちゃんとボールがバンカーから出てくれるんですよ。試しにクローズスタンスで打ってみても、クラブの入りどころさえ良ければ結果は同じでした。

線の先にボールを置いて打つとイメージが出やすいし、線の上にクラブが下りればいいバンカーショットになります
クラブの入る場所が安定してくると、同じスウィングであればボールの飛ぶ距離も安定してくるので、距離感も出しやすくなります。そうなってくると振り幅や、ヘッドスピード、フェースの開き具合なんかで距離を調整することができるようになると思います。同じ振り幅でフェースを少し開いて打ってみたら、飛距離が少し落ちました。やはりまず大事なことはヘッドの入る位置だということが、この練習をやってみてよくわかりました。
この練習、ボールを置かずに線だけを引いてやるのがいいと思います。僕はその方が難しい感じがしました。この練習の中で、自分が線の上にヘッドを落としやすいアドレスやスタンスを見つけるのがいいんじゃないでしょうか。教科書通りではなくても、自分が一番思った通りのところにヘッドを落とせるアドレスが見つかれば、バンカーショットはかなりラクになるんじゃないかと思います。まず一番大事なことをしっかりと練習してから、いろいろと自分で工夫してバリエーションを増やすのがいいと思います。
コースではボールの後ろに線が書いてあることをイメージして、そこにクラブを下ろすようにするとバンカーショットが簡単になると思いますよ。もしバンカー練習場があれば、みなさんもぜひ一度線を引いて練習してみてください。