24年12月に発売されたばかりの新生「アッタス RX サンライズ レッド」。前回の記事では50グラム台を検証したが、60グラムと40グラム台は一体どんなゴルファーに合うのだろうか? 50グラム台との違いなどをクラブナビゲーター・吉田朋広がテストする。
 
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粘り感のあるマイルドな振り心地の60グラム台

前回の記事で50グラム台を検証したが、今回は60グラム台と40グラム台を検証していきます。まずは60グラム台の中でも一番人気の6Sを中心に検証していきたいと思います。今回もテストヘッドはPING G430 MAX 10.5度、長さ45.25インチです。

6Sのシャフト振動数は255CPM。手元側にしっかりとした剛性感を感じますが、絶妙な硬さに仕上げてあるので手強さはなく、スムーズな切り返しが可能。シャフトフィーリングはしっかりさの中にも、しっとりとした粘り感のあるマイルドな振り心地ですね。このシャフトフィーリングは従来のアッタスシリーズの60グラム台全般でも感じられた共通したシャフトフィーリングなので、素材から感じられるアッタスらしさだと思います。

フレックス振動数
6SR249CPM
6S255CPM
6SX266CPM
6X271CPM

50グラム台同様シャフト中間部よりも先にしなりのポイントがあります。軽快な走り感というよりもしっとりと重厚に動いてヘッドを押し込むインパクトイメージですね。先調子シャフトながらバックスピン量も抑えられています。

6SRは6Sよりもやや手前からしなり始めてボールをとらえています。シャフトが軽いと「スウィングが安定しにくい」とお悩みのゴルファーでもやさしくつかまったボールが打ちやすく、スウィング軌道が安定するフレックスです。 

画像: 手元側にしっかりとした剛性感を感じるが、スムーズな切り返しが可能な6S

手元側にしっかりとした剛性感を感じるが、スムーズな切り返しが可能な6S

SXは明らかにSフレックスよりも手元側に硬さを感じられるフレックスです。先端部分の動きはSフレックスと同様に動きますので手元側の硬さの好みで選ぶのが良いでしょう。

Xフレックスはシャフト全体の剛性感がアスリートゴルファーの使用を想定した設計に感じられます。手元から先端にかけてのシャフトの動きに一体感があり、インパクト直前にほんの少しシャフトが動いてボールをとらえることをアシストしてくれます。右へのミスを防ぎたいアスリートゴルファーにオススメですが、弾道につかまりの良い安定感を求めるヘッドスピードのあるアマチュアゴルファーにも使いやすさを感じられるでしょう。

様々なスウィングに対応しやすい40グラム台

従来のアッタスシリーズでも40グラム台は人気の重量帯でしたが、RX サンライズ レッドはどのような仕上がりなのか検証していきたいと思います。40グラム台もSフレックスを基準に検証していきます。

フレックス振動数
4R212CPM
4SR223CPM
4S233CPM
4X247CPM

ワッグルした際の先端部分の動きは、わかりやすい先調子シャフトの動きです。40グラム台も手元部分に4軸織物を採用していることもあり、手元側はしっかりとしています。軽量モデルに合わせて剛性感をやや落としてあるように感じられ、切り返しのしにくさはありません。

4Sのシャフト重量は50グラム。振動数は233CPMと数値的にもSフレックスとしては低めです。この辺りは従来のアッタスシリーズ同様、Sフレックスながらしなり感もありスウィングスピードが速くないゴルファーにも振りやすいフレックスです。ダウンスウィングでの切り返しに対して、バット部分の潰れに強く安定感がありますので、アマチュアゴルファーの様々なスウィングに対応しやすい印象です。

画像: 40グラム台は飛距離を求めるゴルファーにおすすめなフレックス

40グラム台は飛距離を求めるゴルファーにおすすめなフレックス

SRはSフレックスに比べてしなやかな印象です。大きいスウィングでボールをとらえていきたいシニアゴルファーの方の基準にして頂けるオススメのフレックスです。

4Rはシャフト振動数が212CPMとゆったり振れるフレックスです。ヘッドスピードが遅めのスウィンガータイプの方に使いやすく感じられるでしょう。純正シャフトが物足りないというレディスゴルファーにも良いと思います。

4Xは53グラムと50グラム台前半のシャフト重量です。Xフレックスの重量は過去モデルの歴代アッタスシリーズと同じようなスペックで揃っています。他社にあまりないこの重量帯のXフレックスは、色々とカスタマイズして使うゴルファーもいる人気のフレックスです。とくに長めのレングスで使う方も多く、飛距離を求めるゴルファーに人気です。

シャフト振動数は247CPMとXフレックスとしては数値的にもハードな印象はありませんし、実際に打ってみてもシャフト挙動に一体感があります。インパクトエリアでの先端部分の動きは4Sに比べて小さめですが、ボールのつかまりは実感できます。

今回テストした45.25インチはもちろん、45.5インチ以上のレングスで使用してもインパクトでのアジャストのしやすさはあると思います。

RX サンライズ レッドを検証してみて

今回は2本立てでアッタス RX サンライズ レッドを40、50、60グラム台を検証していきました。どの重量帯も手元側と先端部分の剛性差でボールのつかまりを求めた、カタログ通りの「ロー」キックポイントでボールのつかまりを求めたコンセプトは明確でわかりやすいシャフトでした。

「新生アッタス」としてグローバルモデルをイメージしていますが、シャフトのフィーリングや細かな設定のフレックスイメージは「アッタス」のイメージを色濃く残していますので、従来のアッタスユーザーは今まで通りのフレックスイメージで選ぶことができると思います。メーカーが謳う「極限のつかまり」という程の極端なつかまり感はあまりなく、ボールを包み込むイメージでしっかりとボールをとらえる感覚のシャフトという印象です。

グローバルモデルのファーストモデル「RX サンライズ レッド」は従来のアッタスの評価の高い部分を残しながら、新しいマテリアルの採用等により時代に求められるシャフト設計で作り上げたシャフトです。是非一度試して頂きたいです。

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