
モーダスのラインナップはただの重量別ではない!?
アイアンシャフトの重さ、どう考える? どう選べばいい?
みんゴル取材班(以下、み):吊るしで買ったアイアンセットを使っています。「モーダス120」がちょっと重く感じてきたので、「モーダス115」か「モーダス105」あたりにリシャフトしようかなと考えています。
宮城:「モーダス」のラインナップはただの重量別ではなく、特性が全部違うので気をつけてください。
み:やはりそうなんですね。モデルごとの特徴を具体的に教えてください。
宮城:まずいちばん特徴のあるのが「モーダス120」です。しなり感と戻り感が強く、球は上がってつかまるシャフトです。真ん中と先が硬めで手元と先中がやわらかく、ダブルキックのような動きをするので、スウィングがよくなくてもミート率が上がります。いまでもメーカー純正として多く採用されるのはやさしいからです。
み:中軽量タイプの「モーダス105」や「115」はどうでしょう。
宮城:「モーダス」の各モデルはターゲットユーザーが明確で、そこに合わせて作られています。「モーダス105」は元々USPGAのシニア向けで、具体的にはビジェイ・シン用に作られたものです。シニアといっても力があって球を上げたくないプレーヤー向けなので中弾道。重量が軽く振動数よりも硬く感じるので「モーダス120」でSを使っているならなら「モーダス105」はRくらいがちょうどいいでしょう。「モーダス115」は先がちょっと速く動くので少し球が上がります。その分、手前から入るような動きになりやすいのでフェードヒッターにハマりやすく飛ばせるシャフトです。そもそも「モーダス120」よりも重いので楽にはなりません。どちらも評価は両極端で合う、合わないがはっきりしたシャフトです。
み:重量タイプの「モーダス125」と「130」はどんなシャフトですか?
宮城:「モーダス125」は、はじめ青木功さん用に作られて、池田勇太が使ったことで一般発売されたモデルです。「ダイナミックゴールドS200」をベンチマークにしているので手元調子で弾道が低めです。「モーダス130」はセルジオ・ガルシアなどがターゲットで、ベンチマークは「ライフル」。したがって先が走って球はめちゃくちゃ上がります。「モーダスシリーズ」で一番球が上がるのが130で、その次が120です。
み:「モーダス120」のままがよさそうですね。
宮城:「モーダス120」のフィーリングが気に入っているけれど、ちょっと楽をしたいなら長さやヘッドバランス、番手ずらしで重く感じないように組む方法があります。吊るしの中から妥協して選ぶと失敗します。
み:ちなみに「ダイナミックゴールド」を使っている場合はどうですか? 「DG120」や「DG105」へのリシャフトはありですか?
宮城:「ダイナミックゴールド」であれば「105」や「95」に軽くしていきなりびゅっと走ったりしません。これは「NSプロGH」や「neo」、「ゼロス」なんかも同じでフィーリングは同じまま振りやすくなります。
み:「モーダス」だけ要注意ということですね。自分に合ったアイアンシャフトや重量を選ぶコツを教えてください。
宮城:試打する際にフルショットしないことです。計測機があるとどうしても振ってしまいますが、ショップの店員にこれが一番飛んでいますよなんていわれて選ぶと失敗します。
み:それはどうしてですか?
宮城:フルショットで力が入るとシャフトのフィーリングを感じにくくなるからです。そもそもアイアンは飛ばすクラブではありません。ハーフショットくらいで振りやすいモノや、当てやすいモノを選んでください。