ゴルフでは、力まず脱力してクラブを握ることが重要。とくに切り返しのタイミングで脱力することが重要だと横田英治プロ。いったいなぜなのか、そしてどの程度脱力して、どの程度力を入れて握るのか。シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが横田プロの教えを試してみた。

脱力=クラブを支える最低限の力

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。ミスショットした時って「力んだ~」なんてことがよくありますよね。脱力しなさいとか、グリップはゆるゆるとかよく雑誌にも書いてありますが、なかなかラウンドになるとできないもんです。週刊ゴルフダイジェスト2/4号に「切り返しの極意は脱力にあり!」という記事がありました。記事に書かれている脱力のやり方や、ドリルを試してみました。

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2025/2/4号で特集されていた、切り返しのコツを実践!

週刊ゴルフダイジェスト2025/2/4号で特集されていた、切り返しのコツを実践!

この記事で解説をしている横田英治プロによると、脱力とは力を抜くことではなく「クラブを支える最低限の力のこと」だということです。しかも脱力することが目的ではなく、プロや上級者のように思い切り打つためには、前段階として脱力が必要ということなんですね。そのためにはグリップはゆるゆるがいいのですが、その感覚は人それぞれです。その人のゆるゆるの感覚を知るためには、腰下くらいの台にグリップしたクラブのヘッドを乗せ、そのまま後方に下がった時に空中にあるクラブがキープできる力加減がいいということです。その力加減が「必要最低限の脱力」ということだそうです。もしヘッドが落ちてしまうようだと、それは「力を抜きすぎた脱力」ということになるんです。

画像: 台の上にヘッドを乗せ、そのまま後ろに下がった時にヘッドの位置がキープできる力加減がちょうどいい。ヘッドが落ちてしまうようだと力が抜けすぎ

台の上にヘッドを乗せ、そのまま後ろに下がった時にヘッドの位置がキープできる力加減がちょうどいい。ヘッドが落ちてしまうようだと力が抜けすぎ

試してみましたが、僕の場合はヘッドが落ちることはありませんでしたが、まだまだ力が入りすぎている感じがしたので、何度も試してギリギリヘッドが落ちない力加減を見つけました。それは予想以上にゆるゆるで、いかに普段の自分のグリップに力が入っていたかがわかりました。

切り返しで脱力する

次にスウィング中のどこで脱力すればいいのか? ということです。その答えは「切り返し」。多くのアマチュアは「上手く当てたい」とか「飛ばしたい」などという気持ちから、切り返しで力んでしまいます。そのために筋力で手元を下ろしてしまい、アウトサイドイン軌道になりやすくなるんですね。その結果、入射角が鋭角になったり、フェース面が不安定になったり、ボールがつかまらなかったりするわけです。

画像: 切り返しで力むと筋力で手を下ろしてしまうのでアウトサイドイン軌道になりやすい

切り返しで力むと筋力で手を下ろしてしまうのでアウトサイドイン軌道になりやすい

プロや上級者は切り返しで脱力ができているので、手元が真下へ落ちます。なのでクラブは必ずインサイドから下りるので入射角が穏やかになり、フェース面も安定します。ボールを長く押し込めるし、ボールもつかまるということなんですね。

画像: 切り返しで脱力できると手元が真下に落ち、クラブはインサイドから下りてくる

切り返しで脱力できると手元が真下に落ち、クラブはインサイドから下りてくる

その切り返しで脱力するという感覚を知るためには、まずアプローチから始めるのがいいそうです。距離的にはある程度ヘッドスピードの出る20~40ヤードくらいを打つ感じがいいそうです。

まずテークバックは力を使ってパッと素早く上げます。テークバックというのは重力に逆らってクラブを上げる動きなので、力が必要なわけです。また力というのは波があるそうで、力んだ後には自然に力が抜けるらしく、力んでテークバックすることで切り返しでは脱力ができるということなんですね。餅つきで杵を上げると真上でフッと力が抜けるのと同じような感覚で切り返せれば脱力できているということになります。

切り返しで脱力ができれば、クラブは自然とプレーンに乗って下りてくるし、重力も使えるんですね。そして切り返しで脱力したぶん、インパクトでは勝手に力みます。これは自然となるそうなので意識はしなくていいそうです。コツとしては、アドレスは力まないということ。かかと体重やひざの曲げすぎなどは力んだアドレスになりやすいので、母趾球に乗るようにすると腕が真下に垂れて力まなくなるということです。また腕の関節も伸ばさないようにしたほうが力まないということです。

画像: (左)かかと体重になったり、ひざを曲げすぎたりすると力んだアドレスになりやすい。(右)母趾球に乗るようにすると腕が真下に垂れて力まなくなる

(左)かかと体重になったり、ひざを曲げすぎたりすると力んだアドレスになりやすい。(右)母趾球に乗るようにすると腕が真下に垂れて力まなくなる

この意識のアプローチで柔らかいボールが打てれば合格らしいので試してみました。母趾球に乗るように構え、手をダランと真下に垂らします。そこから力んでパッとテークバックを上げて、脱力して切り返します。インパクトでは特にグリップの強さなどは意識しません。

実際にやってみると……

やってみると、最初はダフってしまいました。これは切り返しでの脱力が“緩み”になってしまったことで、ヘッドが手前に落ちてしまったようです。緩んでヘッドスピードが落ちてしまったり、ボールに当てに行くような意識が出ちゃうとミスが出ますね。切り返しで餅つきの杵のように、一瞬無重力になるような感じで切り返せるようになると上手く打てるようになりました。きっと脱力が少しできているということなんでしょう。切り返しの脱力ができるようになると、ヘッドの入射角もよくなるのか、とてもいいインパクトになります。芯に当たりやすくなるし、打音もとてもよくて気持ちいい。これが脱力ということなのか~というのがやっとわかりました。

画像: 力んでパッとテークバックをして、脱力して切り返す。これができるようになると芯に当たりやすくなる

力んでパッとテークバックをして、脱力して切り返す。これができるようになると芯に当たりやすくなる

この脱力スウィングができるようになれば、ヘッドスピードが上がると横田プロは言っています。ということは飛距離も伸びるってことじゃないですか。これはめちゃ魅力的ですね。なかなかドライバーで同じように切り返しで脱力するのは難しいかもしれませんが、徐々にできるように練習していこうと思います。

この記事では他にも脱力するためのドリルや、脱力により最高のヘッドスピードを出すコツなどが紹介されていますので、気になる方はぜひ記事を読んでみてください。

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