
前が詰まっていてもキビキビしたプレーを心掛けたい(写真はイメージ)
時短プレーはゴルフ界全体の課題
プレーの進行についてのお話したいと思います。プレーの進行をスムーズに進めるための原則は、「前の組との間隔を空けないように」ということですが、では前の組や、その前の組が詰まっていて、毎ホール、毎ショット待ち時間があるという状況ではどうでしょう?
よく耳にするのは、「どうせ前が詰まっているからのんびりやろう。ゆっくりでいいよね」といった類の言葉です。でもこれは本当にそうでしょうか?
例えば、前の組がグリーン上でプレーしていて、セカンド地点でグリーンが空くのを待っているとします。ついつい、前の組のプレーを観察してしまうことも多いかと思いますが、前の組のプレーヤーが、のんびり、ダラダラプレーしているのを見たらどう感じるでしょう?
「あれ、なんだかなかなか打たないな、うわー、構えてから長いなー」。こんな風に見えるのと、「あれ、もう終わったの? おお、カートに戻るのも早いね!」というのでは、かなり印象が違いますし、自分の組のリズムにも影響があるのではないでしょうか?
「ダラダラプレー」は伝染します。「前の組がのんびりだから。こっちもいいよね。」というのは、前の組にも「後ろものんびりだから慌てなくていいよね」というように、「のんびり、ダラダラ」がコース全体に蔓延していくこともあるのです。
これはかなりマズイ! プレーの進行はその日そのコースでプレーしている全員に影響します。一部の組が「のんびりムード」になることで、全体のプレー時間が長くなり。最悪の場合、後ろの組が日没に掛かって回り切れなくなる可能性だってあるのです。
逆に、各組毎、プレーヤー一人一人が、無駄な動きをせず、キビキビとしたプレーをすることで、プレー時間を短縮出来るだけでなく、プレーにリズムが生まれます。ゲームの流れ、プレーの流れをよくすることで、多くのプレーヤーが気持ちよくプレー出来る状況を作り出せるのではないでしょうか?
「キビキビとしたプレー」と言っても、ボールまで走っていけと言っているわけではありません。一言で言えば、「一定のリズムでしっかり歩き、無駄な時間を掛けず、スムーズで淀みない所作を心掛けること」です。
私が具体的に提言したいのは、
①誰も打っていない時間を作らない
②不必要なマークはしない
③ボールのラインを合わせるなら一発で。
この3点です。
①は準備出来た人から打つ、という「レディゴルフ」ですが、まだまだ浸透していないと感じます。特にグリーン上。自分のほうがカップに近くても、打てるなら打っていく。これはもっと積極的に取り入れてもらえたらと思います。
②は疑問に思う人もいるかも知れませんが、全く誰のラインにもかからず、邪魔にもならないのに律儀にマークするのは時間の無駄。私の仲間内では、「間違って蹴飛ばしそうになる」時だけマークする。という暗黙のルールでプレーしています。
③も物議を醸しそうですが、グリーン上でボールに描いたラインを合わせる。私自身は全く合わせない派ですが、合わせるならさっと一回で済ませて頂きたい。一度合わせてから不安になって、置き直したりして時間をかけるなら、ご遠慮頂きたい。前の組が、グリーン上でなかなか打たずにしゃがんだり、マークし直したりを繰り返しているのは、ダラダラと時間を掛けているように見えてしまいます。
ちょっと乱暴と思われるかも知れませんが、競技でも無いアマチュアのエンジョイゴルフならこれくらい「無駄を省いたプレー」でスムーズにプレーしても良いのではないかと思っています。ゴルフは元々プレー時間の長いゲーム。時短プレーはゴルフ界全体の課題です。プレー時間を短くしていくことはゴルフゲームの将来についてもとても大切なことだと思います。
例え詰まっていても「キビキビしたプレー」。少しでも心掛けていただけたら嬉しいです。