奥房総の玄関口、水が美味いから酒も旨い!
「呑み」も電車旅の楽しみのひとつ
久留里城の城下町として栄えた久留里地域には、はるか昔から自噴する井戸が数多くあり、全国有数の名水の地としても知られる。そんな城下町で歴史を感じながらプレーを楽しんだら、夜は地元の銘酒でゴルフ談議に花を咲かせるのも一興です!

千葉県最古の酒蔵といわれている吉崎酒造の代表銘柄「吉寿」の純米酒。純米の丸みと吟醸のスッキリとした味わいが特徴で、久留里の水でやわらかくやさしい口当たり
いろいろ試飲ができて好みの味が探せる「生きた水 久留里酒ミュージアム」
かずさ八蔵の日本酒が約15種類揃う

9時~17時(月定休)久留里駅から徒歩2分
館内には君津市と富津市にある、8つの酒蔵「かずさ八蔵」の地酒が展示されていて、たくさんの酒瓶や酒樽が並ぶ光景は圧巻。15種類の中から試飲でき、おちょこ1杯(30ml)200円から。好みの銘柄を探したい。

天然水が湧き出す井戸多数水をくんで帰るゴルファーも
駅から徒歩圏内の至る所に井戸があり、千葉県で唯一「平成の名水百選」に選ばれた水が湧き出ている。清澄・三石山系の山林に降った雨が天然の地層を通ることでろ過され、ミネラル分を多く含んだ良質の水はまろやかな味わいだ
ロイヤルスターGCはロッジ併設! 居酒屋の無料送迎も◎

「プレーするならココ!」ロイヤルスターGC/27H・10334Y・P108
なだらかな丘陵に広がる手強い27ホール
富士桜CCと同じ三好徳行が最晩年にアウトとインコースを設計、1990年にNEWコースが増設された。宿泊ロッジも併設され、ゲストは1泊朝食付きで5000円で練習場コイン1枚も貰える。新規会員募集中(詳細は週刊ゴルフダイジェスト2月11日号、135ページへ)
プレー後は「旬彩料理 滝乃家」で房総の海の幸と地酒を楽しむ
房総の郷土料理自家製なめろうが絶品!
ロッジまで無料送迎してくれるので、運転のために誰かが飲酒を我慢する必要なし。名物のなめろうをはじめとした房総の海の幸や居酒屋定番の品までが揃う。豊富に取りそろえられた地酒とともに味わえば、プレー終わりの疲れた体に染み渡る!

▶自家製『なめろう』 990円
新鮮なアジの甘みに加え、味噌の程よい塩味と薬味のさわやかな風味がたまらない人気の一品。なめろうを貝殻に詰めて焼いた、同じく郷土料理のサンガ焼きにすることもでき、こちらも美味

代表・大宮巧也さん
▶旬彩料理 滝乃家「ロッジまでお迎えに上がります」
平日:11時~14時、17時~22時
土日祝:11時~14時半、17時~22時(水定休)
アクセス:久留里駅から車で6分
旅の思い出にいかが? 城下町ならではの名産品も
木更津駅から久留里線に乗り、のどかな風景を眺めながら電車に揺られること約45分。奥房総の玄関口、久留里駅にたどり着く。町のシンボル・久留里城は「築城後、三日に一度の割合で、雨が降った」ことから「雨城」と呼ばれ、その城下町には自噴する井戸から豊富な名水が湧き出るなど、まさに「水」との縁が深い町。その水を使った酒は、この町の歴史をたどるうえで欠かせない。

久留里伝統黒文字楊枝
かつて久留里城で作られていた伝統の品
「久留里伝統黒文字楊枝」(550円)
江戸時代に久留里城で武士が内職として作っていたと伝承されるのが、クロモジと呼ばれる木に模様が刻まれた楊ようじ枝。模様は「竹」をはじめ様々で、駅近くの清水屋や広木堂本店でも買える。

広木堂 本店 8時~19時。久留里駅から徒歩1分
小判形で城下町にピッタリ
「久留里三萬石最中」(160円)
昭和53年の久留里城復元をきっかけとして作られた銘菓。軽い食感が特徴の最中にたっぷりと詰められた上品な甘さのつぶし餡が絶品。
「かずさ八蔵」のうちの5つの蔵が久留里に軒を構え、3月には新酒まつりも開かれる。1624年(寛永元年)に千葉県最古の酒造「吉崎酒造」が創業。ここの酒は江戸時代の儒学者、新井白石も嗜漢詩を読んだほど。
日帰りゴルフを楽しむのもいいが、宿泊してこの銘酒の数々と趣ある街並みをじっくりと堪能したい。メインストリートである国道410号線沿いにある商店街を歩けば、昔ながらの金物屋や江戸以来の酒蔵、緑と白の庇ひさしが目を引く菓子屋など、風情溢れる景観が広がる。歴史ある町の魅力を堪能した後で、地酒をグイッと一杯やれば、かつて城下町だった時代に思いを馳せられるだろう。
PHOTO/ Akira Kato、千葉県君津市提供
※週刊ゴルフダイジェスト2月11日号「久留里線で行く奥房総ゴルフ旅」より一部抜粋
===
春のゴルフ旅におすすめな久留里線「久留里駅」の魅力を紹介した。後編では「上総亀山駅」で楽しめる温泉や洞窟、房総の旬の味が味わえる懐石料理を写真付きで紹介。続きは週刊ゴルフダイジェスト2月11日号、Myゴルフダイジェストにて掲載中!