地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介 ! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

「ヘッドが走り、しっかり球が上がる組み合わせ」

連載46回目は本試打企画初回に掲載されている「ゴルフレンド日本橋」の大野和昭さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はグラインドワークス製ドライバー『EQUINOX LIMITED』がオススメとのことで、以前の連載同様、キング・オブ・試打の堀越プロに試打してもらおう。

工房店主の大野さんが『EQUINOX LIMITED』の特徴を語る

「シャフトはちょっと軟らかい感じがしましたね。全体がしなって、しっかりと球をつかまえて飛ばせるようなシャフトです。以前発売していたループの進化版で、先調子で球が上がりやすいと思います。このスペックだったらアマチュアゴルファーに多いHS38~40m/sの層に合うと思います。ヘッドは高反発を感じさせるような弾き感が特徴で、ヘッドスピード帯の割にはすごく飛ぶと評判です。このヘッドはルール適合で競技にも使用できますので、飛距離を求めている方にとてもおすすめです。顔に関してもオーソドックスな見た目をしていて、レベル問わず、様々なゴルファーにオススメしたヘッドです」

画像: 「鉛を貼って若干音を低くする効果と、少しつかまりをよくすることが狙いです」

「鉛を貼って若干音を低くする効果と、少しつかまりをよくすることが狙いです」

今回、『MCCプラス4』という右手下巻き4枚分のグリップが挿さっていたが、大野さんに理由を聞くと「グリップを太くしている理由は力が余計に入ってしまう方や緩く持てない人、右手が悪さをしてしまうような人が、リストを使いづらくなる効果が期待できます。右手が太くなることによって、グリッププレッシャーが軽くなり、ヘッドが走って飛ぶようになる人もいます。しかし、中にはリストを積極的に使いたい方には太すぎることがデメリットになってしまう可能性がありますので、人によって変わってくると思います。
 
径が太くなることによってヘッド重量が軽く感じ、ヘッドスピードUPも期待できます。鉛を貼っている理由はバランスはもちろんのこと、重心距離を短くすることもあります。やや音が高いのでちょっと鉛を貼ることによって音をちょっと静かになる感じがします(笑)」と話す。

グラインドワークス『EQUINOX』の印象を堀越プロに聞いた

「『グラインドワークス』はパトリック・リード選手が使用しているクラブで有名ですよね。今回試打する『EQUINOX(イクイノックス)』も使用しているクラブの一つで、何よりパトリック・リード選手がこだわりを持って作ったプロトタイプをベースに設計されているそうですね。意図を汲んでつかまり過ぎを抑え、ヘッドは逃げ顔で、しっかりと叩いていけるような安心感があります。見た目に関してはとてもシンプルで端正な顔立ちをしており、マット調のクラウンが軟らかそうな印象と、付属のヘッドカバーがとてもおしゃれで、優美すら感じさせるような外観が所有欲を満たしてくれます」

「シャフトはシンカグラファイト製『LOOP SLASH』。ワッグルしてみると全体がしなり、クセのないシャフトをイメージさせます。そしてグリップは下巻き4枚分の太さがある『MCC PLUS4』を使用していて、徹底的に左に行かせないような工夫が感じられます」と堀越プロ。

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

画像: ヘッドカバーにはフクロウの刺繍がデザインされている。

ヘッドカバーにはフクロウの刺繍がデザインされている。

ゴルフレンドの大野さんに事前にお伺いした情報では、38~40m/s位の男性に多いヘッドスピード帯を意識して組まれたとのことでしたので、いつもよりやや落とした39m/s前後で試打を開始。

ヘッドスピード39m/sで試打した平均データは以下の通り。

キャリー:196Y
トータル:225Y
ボールスピード:58.3m/s
打ち出し角:13.5度

「ヘッドスピードに対してボール初速が早く、低スピンの強弾道で飛んでくれています。打ち出し角がやや低く出ていきますが、高さが欲しい方はカチャカチャを使用してロフトを少し寝かせると打ち出し角が高くなり、更に飛距離が期待できると思います。そしてカウンターバランス設計のシャフト『LOOP SLASH』と右手が太めのグリップ『MCC PLUS4』を合わせることでリストを使い過ぎずに早く振れる点も評価できます。左右のグリップをバランスよく握れるので安定して飛ばすことができると思います」と飛距離と安定性を均等に伸ばせて行ける様な組み合わせを評価した。

総評

画像: 「グリッププレッシャーが弱まり、ヘッドが走る感覚がありますね」(堀越プロ)

「グリッププレッシャーが弱まり、ヘッドが走る感覚がありますね」(堀越プロ)

「今回の組み合わせはカウンターバランス設計で素早く振れるシャフトと、右手が太くリストを使い過ぎないグリップで安定性、そして低スピン性能が高いヘッドを組み合わせることで、それぞれが補いながら飛びの3要素をしっかりと実現していたクラブでした。スピン量が多いかたや、左へのミスが多い方など、スウィングを変えずに安定した球質に変えていける可能性がありそうです」(堀越)

THANKS/クレアゴルフフィールド

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