ひさつね・りょう／2002年9月生まれ。岡山県出身。中学3年生時に日本ジュニアを制し、作陽高校に進んだ1年生時に全国高校選手権を制覇。20年にプロ転向し、22年から海外参戦。23年9月にフランスオープンで欧州ツアー初優勝。24年からPGAツアー参戦
ロフト10.5度で24ベンタス レッドの70グラム台のフレックスXを挿す。この組み合わせで、よりつかまった高い球が出るようになり、飛距離が伸びたとのこと。ソールには鉛が1枚貼られていた
ドライバーはテーラーメイドのニューモデルQi35 LS。その理由をクラブ担当に確認すると、「久常プロいわく『打感が良く、つかまった球が出やすく、高い弾道で飛ばせる』と手応えを感じているようです」と回答。ヘッドの新調と同時にシャフトはフジクラのベンタス TR レッドから24 ベンタス レッドに変更。以前のモデルは少し軟らかく感じることがあったので、“パリッ”と硬めのシャフトにしたかったそうだ。
フェアウェイウッドは4W（写真）と6Wで、より高さを出すためのセッティング。シャフトは振り抜いた際により“粘ってくれる”点を重視し、ドライバーのレッドではなく、ブラックを挿す
2本のフェアウェイウッドは4Wと6W。なかなか珍しい組み合わせだが、「3Wだと飛距離が出すぎてしまう」と4Wを入れる。さらに、「この6Wは250ヤードの飛距離が出るから」と5Wではなく6W。いずれも3Wと5Wよりも高弾道が打てる点も考慮した結果とのこと。PGAツアーのコースセッティングは、欧州ツアーや日本ツアーに比べて飛距離を出さなければならない状況や高さで止めなければならないケースが多く、「高い弾道が打てるか」が久常のクラブの基準になっている。4W、6WともにQi10ツアーだが、シャフトは4WがベンタスTRブラック、6Wがベンタス ブラックを挿す。
P7MCを使用する決め手となったのは構えた時の「顔」。高弾道でグリーンに止めるイメージが出るそう。シャフトは4Iから52度までプロジェクトⅩ
アイアンは4IがP7CB、5IからPWがP7MCのコンボセッティング。4Iは220～230ヤードを高い弾道で狙う1本であり、マッスルバックから替えたハーフキャビティの5I～PWもやはり高い弾道でピンを狙うイメージを持ちやすく、PGAツアーのセッティングに合わせたもの。
ウェッジはスピン量を重視してチョイス。ミルドグラインド４は全世界どのツアーでも共通の形状なので、安心して使用できる点も選択理由になっている
ウェッジはテーラーメイドのミルドグラインド4の52度、56度、60度の3本態勢。60度はコースによって、バウンスを変更するなど調整をこまめにしているそうだ。ショット的に使うことが多い52度のみアイアンと同じプロジェクトＸだが、56度と60度はダイナミックゴールドEX ツアーイシュー。
2009年モデルで、遡ること小学生時代から使用している愛器。当時、石川遼が使っていた影響で久常少年も使い始めたそうだ。今ではメルカリで買い漁って数本保持しているとのこと
パターはオデッセイのブラック・シリーズiX ♯9を愛用。2009年発売のL字マレットパターだ。
ボールはTP5x。昨年のソニーオープンからの使用で、打感の軟らかさと強い球が出る点が気に入ってるそうだ。
今年でPGAツアー2年目、昨年のランキングは99位。飛躍の1年に期待したい。
久常涼の最新セッティング
1W/テーラーメイド Qi35 LS(10.5度)・フジクラ 24 ベンタス レッド(7X)
4W/テーラーメイド Qi10 ツアー（16.5度）・フジクラ ベンタスTR ブラック(7X)
6W/テーラーメイド Qi10 ツアー(18度)・フジクラ ベンタス ブラック(8X）
4I/テーラーメイド P7CB(23度）・プロジェクトX(6.5)(X100）
5I～PW/テーラーメイド P7MC・プロジェクトX(6.5)(X100）
AW/テーラーメイド ミルドグラインド4(52度)・プロジェクトX(6.5)(X100）
SW・LW/テーラーメイド ミルドグラインド4(56度、60度)・ダイナミックゴールドEX ツアーイシュー
PT/オデッセイ ブラック・シリーズix ♯9
ボール/テーラーメイド TP5x
※スペックは編集部調べ
（1月30日時点のもの）
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