“クラス11”トリオは10代でプロデビューしメジャー3勝を挙げているジョーダン・スピース、ツアー通算15勝のジャスティン・トーマスに加えライダーカップやプレジデンツカップの常連だったツアー4勝のダニエル・バーガー。
背中の痛みでここ数年まったくいいところがなく暗闇を彷徨い一時世界ランク600位台まで落ち込んだバーガーが復活の狼煙を上げる2位タイ入賞。21年のAT&Tペブルビーチプロアマ以来4年ぶりツアー5勝目はお預けになったが「ゴルフを楽しめている気がする」と良かった頃の自分を取り戻しているようだ。
昨年8月に左手首の手術を受けWMフェニックスが復帰2戦目となったスピースも最終日はスコアを伸ばし切れなかったが4位タイの好成績。
彼もまた「ティーイングエリアに上がったとき自分は世界最高のゴルファーだと思う気持ちを取り戻したい」と22年のRBCヘリテイジ以来の勝利を目指している。

“クラス11”の一人ジョーダン・スピースは4位タイでフィニッシュ(写真は2025年のWMフェニックスオープン 撮影/Blue Sky Photos)
「良いゴルフをしていたのに魅せるゴルフはできていなかった。でも今日の18番(のショットインイーグル)で魅せるプレーができて良かった」と残り103ヤードを直接カップに入れ大歓声を浴びたトーマスは6位タイ。
アメリカンエキスプレスでの単独2位に続く今季2度目のトップ10入りで22年の全米プロ以来3年ぶりのツアー16勝目も近いと思わせた。
3人ともアマチュア時代からその名を馳せ、プロデビュー直後から結果を出してきたが、年を重ね当時の勢いはなくなった。代わってアマチュア時代は“クラス11”の控え的選手だったザンダー・シェウフェレは昨年メジャー2勝を挙げ世界ランク2位に上り詰めた。それだけに3人もそろそろ逆襲と行きたいところだ。
ちなみに大会2日目特大ギャラリースタンドがホールを取り囲むシグネチャーホール16番パー3で、ティーショットをノーバウンドで直接カップインさせるダンクエースを達成したのも目立たない方の“クラス11”メンバー、エミリアーノ・グリジョ(アルゼンチン)だった。