ゴルフの上達を目指すゴルファーにとって役立つ情報を発信する「みんゴル・ゴルファー応援隊」。その隊長に就任したシングルプレーヤー・マツケンが上達のヒントになることを紹介。今回は、「シャンクを考える」がテーマです。
画像: なぜ長年ゴルフに親しんできた上級者ほどシャンクに悩まされるのか?(写真はイメージ)

なぜ長年ゴルフに親しんできた上級者ほどシャンクに悩まされるのか?(写真はイメージ)

アドレス、体、クラブの動きを客観的に見つめ直す

「シャンクは初心者には出ないミス。シャンクが出るのは上手くなった証拠」という話をよく耳にします。確かに私の周りでシャンクに悩まされている人は、長年ゴルフに親しんでいる中級から上級者の方ばかりです。ではなぜ、上級者ほどシャンクに悩まされるのか。この問題について考えてみたいと思います。

結論から言いますと、経験者ほどシャンクに悩む方が多い原因は、アプローチショットのセオリーともいうべき動きを長期間かけて習得してきたから、ではないかと感じています。よくいわれるようなアプローチショットのセオリーを思い浮かぶままにピックアップしてみましょう。

・フェースローテーションを抑え、スクエアにキープ。
・ハンドファーストでボールにコンタクト。
・フェース面と右手の手のひらを同じ向きに保つ。
・脇を締めて、肩の動きで。
・手元は固め、脇を締めて肩の動きでストローク。
・左サイド主体。右手をリリースする動きを抑える。

ちょっと考えただけでもこれだけ色々なポイントが思い浮かびますが、経験の長いゴルファーほど、こうした「セオリー」に縛られ、スムーズな動きが出来にくくなっているように思います。

そう、実はこれまで金科玉条のように守ってきた「セオリー」が、シャンクの生む要因になっているのてす。形やチェックポイントにこだわる余り、シンプルにクラブを振ってボールをヒットすることを忘れ、ぎこちない動きになってしまう。

今まで「セオリー」のおかげでアプローチがうまくいっていた、という「成功体験」を持っているゴルファーほど、そのセオリーに依存し過ぎ、ほとんどの場合、やり過ぎ=オーバードゥ、という状態におちいっているようです。

今までこれでうまくいってきたのだから、とその動きから離れられない気持ちも良く分かります。一度シャンクを経験してしまうと、「また出るのでは?」という不安にさいなまれることもあるでしょう。そうした精神状態が、更に肩や腕を硬直させ、スムーズな動きを妨げます。

こうしたスパイラルから抜け出すには、ひじを緩め、グリッブを緩め、ヘッドの重さに任せて大きくスウィングなどと、とにかく上体をリラックスさせる。という方法もありますが、私がお勧めしたいのは、「もう一度、自分が守ってきたセオリーを見つめ直すこと」。

例えば、「ハンドファーストにインパクト」というポイントについて、今の自分がどのくらいハンドファーストになっているのか。動画や鏡の前での素振りなどで、チェックします。特にアドレス、それもスタンスとボールの位置の関係。これは客観的に見てみないと、自分の感覚と驚くほどズレていることがあります。

ほとんどの方が、自分のイメージと実際の動きとの違いに気付かれることと思います。一度出来たこと、これまでずっと出来ていた動き、これが出来なくなったり、いつの間にか全く違う動きになっていたり。これは、ゴルフを長く続けていれば本当によく起こること。自分が大切にしてきた「セオリー」通りの動きがいつも同じように出来ていることは限られないのです。

シャンクというミスはそうした自分の変化を知らせてくれるサインとも言えます。「セオリー」自体を変える必要はありません。そのセオリーを取り入れた時のイメージと、今の自分の状態。これをもう一度、しっかり見つめ直すことで、上手くいっていた時の状態を取り戻すきっかけになることと思います。

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