ファーマーズ・インシュランス・オープンで初日63をマークし予選ラウンドをトップで折り返したアバーグはトリーパインズでジェネシス招待が開催されることを知ると「大賛成」と両手を挙げて歓迎の意を表していた。

PGAツアー「ジェネシス招待」を制したラドビッグ・アバーグ(写真/Getty Images)
ファーマーズとジェネシスでダブルクラウンを狙うかと思われたが突然の体調を崩しファーマーズは42位タイ。翌週のAT&Tペブルビーチプロアマでは初日77を叩き大会を棄権した。
体調を崩している間に体重は5キロ減りWMフェニックス・オープンは欠場。しかし迎えたシグネチャーイベントのジェネシスでは本来の調子を取り戻しトップと2打差で最終日をスタートさせるとサンデーバック9の3連続バーディで混戦を抜け出し、最終ホールのバーディで勝ち切った。
この日64をマークしたマーベリック・マクニーリーは1打及ばず。アバーグが23年のRSMクラシック以来となるツアー2勝目を達成した。
最終18番グリーンに向かいながらアバーグはキャディのジョー・スコブロンに向き直り「今週の日曜日は前回(3週間前のファーマーズ)よりずっと楽しい」と声を弾ませた。そして2メートルのウィニングパットを沈めると感無量の表情で拳を握った。
「素晴らしいファイトだった。今日のトーナメントの締めくくり方を褒めたい。すごくクールだった」
一昨年のライダーカップにまだメジャーで一度もプレーしたことがないアバーグを欧州チームキャプテン、ルーク・ドナルドが抜擢。その時点でDPワールドツアー&PGAツアー各1勝を挙げており「その実力は誰もが認めていた」とドナルドキャプテン。実際アバーグの活躍もあり欧州は米チームに快勝した。
24年、マスターズに初出場した彼は初メジャーで単独2位に入り世界ランク6位に浮上。23年のスタート時点で3000位以下だったことを考えるとその瞬発力に脱帽せざるを得なかった。
昨年は2位が3回あったが優勝には届かなかった。だが今年は序盤で1つ勝ちさらに勢いがつきそうだ。
第3ラウンドの3番パー3で鮮やかなホールインワンを決めたシーンも印象に残る。実力と強運を兼ね備えた25歳は今シーズン間違いなく台風の目になるはずだ。