
トーナメントディレクターの父・永嶋達矢さんと娘の女子プロゴルファー・永嶋花音(撮影/岡沢裕行)
コンサルティング事業、フリーランスのエンジニアやコンサルタント向けプロジェクト案件紹介事業などを行うINTLOOPが主催の女子プロトーナメント。大会をプロデュースしていたのは、永嶋花音の父・永嶋達矢さんだった。
永嶋さんは男子ゴルフのダンロップフェニックストーナメントが行われるフェニックスCCで支配人を務めたPGAのティーチングプロ。シニアツアーの「コスモヘルスカップ」もプロデュースし、女子ツアーの運営経験もあるトーナメント運営のプロフェッショナルでもある。
女子ツアー開幕戦を前にした、プロ野球でいうオープン戦みたいな大会と思っていた編集部員。そこで今大会の位置付けをトーナメントディレクターの永嶋さんに聞いた。
「これまで(女子ツアーの)開幕前にガチな試合というものがありませんでした。本格的な試合を行いたいと考えていたときに、INTLOOPの林(博文)社長の『プロの成長の支援をしたい』という想いと重なって昨年から開催しています」
2日間で行われる今大会は、初日はアマチュアも参加するプロアマ戦で2日目は“ガチ”感がアップ。ピンポジションをツアーさながらのレベルにするなど、コースセッティングの難易度を上げたという。
「開幕戦を前にちゃんとした試合を作って、プロたちがオフの間にやってきたことを実戦形式で試せる場にしたかった」と、JLPGAの競技委員も加わり、大会は本格化。さらに「林社長がアース・モンダミン(アース製薬)の大塚達也会長に『プロの成長の支援』という大会の趣旨を話したところ『素晴らしいね』と賛同していただき、推薦枠をひとついただけることになりました」と、2回目となる今年から優勝者はアース・モンダミンカップの出場資格を得られるようになった。
賞金総額は1000万円から1500万円に増額、優勝賞金も200万円から300万円にアップし、ステップ・アップ・ツアー級の規模に拡大された。

最終18番でバーディを奪い、大会を盛り上げた永嶋花音(撮影/岡沢裕行)
開幕戦のダイキンオーキッドレディス(3月6~9日)にQT21位で出場する所属プロで、永嶋さんの娘である花音プロに開幕前の”ガチ感”について聞いた。
「1月から2月まで1カ月タイ合宿で何度も練習ラウンドをしたんですが、練習と試合は全然違います。メンタル的にも技術的にも思い通りにプレーできないことがあります。ショートゲームの感覚とかも試合に出ることで試合感をつかめたので、開幕前に大きな試合に出られてよかったです」
ガチな試合で、開幕までに取り組まなければいけない課題も見つかったという。「新しいパターを試してみた」という荒木優奈や「トップが安定しなかったので、開幕までに調整したい」という菅楓華など、出場選手の多くが、ツアーが始まる前に新しい道具を試したり、課題が浮き彫りになるなど試合で確認できてよかったと話す。
開幕前に行われる”ステップ・アップ級”の大会は、来年以降も女子プロたちにとって大事な一戦になりそうだ。
※大会の模様はBS日テレにて3月15日(12時~13時)に放送される
※2025年2月18日16時38分一部修正しました