地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介 ! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

「安定した飛びと、高さで止める5W」

連載50回目は本試打企画の13回目に掲載されている「ゴルフ工房ゲイン」の森本暁さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はエポンのFW「AF‐257」がオススメとのことで、以前の連載同様、キング・オブ・試打の堀越プロに試打してもらおう。

工房店主の森本暁さんがエポン「AF‐257」の特徴を語る

今回オススメしてくれた「AF‐257」の特徴を、森本暁さんに聞いた。

「フェアウェイウッドはクラブが長くて、フェアウェイやラフなどから打つわけで、現場のライや状況によりますがアマチュアはフェース下に当たりがちだと思うんです。私自身は前作の『AF‐256』を使っていますが、今回のヘッドはミスヒットにとても寛容で、特にフェースの下で当たっても、しっかりと球が浮いてくれるような感覚です。
 
特段初速が早いわけではないですが、球を押せているような感覚が強いです。そして番手なりに飛んでくれるので縦距離の安定感を感じていただけるヘッドだと思います。構えたときも安心感のある見た目で、フェアウェイウッド特有の難しさを感じさせないのも特徴です。前作のモデルから構造が変わり、重心位置などに変化がありました。前作は私が普段使用しているモデルなのですが、今作になってさらに寛容性や見た目の良さが増して、初心者から上級者まで使い込むことができるクラブになっているという印象です」

画像: エポン『AF-257』19度

エポン『AF-257』19度

「全てがオーソドックスに仕上がっているこのクラブは、安定した飛びとしっかりと運んでいける方向性、そしてグリーン上に高さで止めていけるということが特徴だと思います。シャフトの『シュハリ』は手元が粘りますので、無駄に走り過ぎず、クセの無さが特徴的です。ドライバー用のシャフトも大変好評で、ドライバーの流れからFW・UTまで変えていただく方も多いです」と、それぞれの特徴を語ってくれた。

画像: シュハリ(S)

シュハリ(S)

エポン「AF‐257」× スリリング「シュハリ」の印象を堀越プロに聞いた

「当企画で初めてフェアウェイウッドを打ちますが、ドライバーからウェッジまで、絶大な信頼を得ているエポンの5番ウッドですね。シンプルで洗練されたヘッドは据わりや構えやすさが抜群に良く、やや大きく見えるようなヘッドはアドレス時の安心感を持たせてくれますね。またフルチタンというメタルやステンレスより軽い素材を使用することで重心位置の設計自由度が高くなりますので、FWで重要な打ち出し角やスピン量などを最適化しやすいといったメリットがあります。
 
次に、シャフトの『シュハリ』はプレーヤーの思い通りのスウィングができるクセの無さが特徴です。球の高低や左右に打ち分ける際にクセの無いシャフトがプレーヤーの意図した通りに動いてくれるので、スウィングタイプ問わず初心者から上級者まで幅広く使用することができると思います」と堀越プロ。なお、シャフト重量は66gで、キックポイントは中元調子だ。

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

画像1: エポン「AF‐257」5FW×スリリング「シュハリ」シャフトの組み合わせは「飛ぶだけでなくターゲットにピタリと止まる5番ウッド」(堀越プロ)【人気ゴルフ工房のおすすめクラブをキング・オブ・試打が語る】

「グリップは、昨今プロの中でも使用者が増えてきている『パルマックス』を挿しており、天然ゴム素材を使用した手に吸い付くような手触りがとても握りやすいですね。また通常のグリップと比べてテーパーが控えめで少し太く、右手が悪さをしにくくなる工夫が見受けられます」と堀越プロ。パルマックスはショット時の衝撃吸収性が高く、ショット時の手や肘への負担を減らしてくれる効果が期待できるとのこと。

今回は工房店主の森本さんが想定するヘッドスピード45m/s(ドライバー換算)で試打。平均は下記の通り。

●キャリー/200.7Y
●トータル/214.6Y
●スピン量/3924rpm
●打ち出し角/18度
●最高到達点/34m
※5Wの試打データ

「実際に打つと飛距離はもちろんですが、ほぼロフト通りの打ち出し角や、最高到達点が34m前後と比較的高い数値が出ていますね。この数値だとグリーンに高確率で止まってくれる球質ですので、ターゲットに対して正確にボールを運び、ライによってはピンを狙っていけるイメージが湧きやすいと思います。シャフトはやはりクセの無い挙動がとても振りやすく、プレーヤーのイメージを共有できているかのような再現性が高いシャフトに感じました」

総評

画像: 「グリップからヘッドまで、とても考え抜かれた1本でした」(堀越)

「グリップからヘッドまで、とても考え抜かれた1本でした」(堀越)

「球を無理に上げる必要性が無いので力むこともなく、自分のスウィングリズムでしっかりと振り切っていけることがとても心強いクラブと言う印象でした。そして右手部分のテーパーを抑えたグリップを挿すことで右手の動きを抑制し、つかまり過ぎを防いでいるので安心して振り抜くことができました。安心感のあるヘッド形状や、低重心で上がりやすく、短めの重心距離でつかまりやすいという寛容性を出しつつ、クセの無いシャフトで方向性を担保したりと、スコアメイクも意識したとても考え抜かれたクラブでした。ロフトやライ角調整など自分好みに調整できますので、とことん使い込んでいけるクラブだと思います」と評価した。

THANKS/クレアゴルフフィールド

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