ゴルフの上達を目指すゴルファーにとって役立つ情報を発信する「みんゴル・ゴルファー応援隊」。その隊長に就任したシングルプレーヤー・マツケンが上達のヒントになることを紹介。今回は、「ビジター、ゲストを考える」がテーマです。
画像: 普段当たり前のように使っている「ビジター」「ゲスト」という言葉を改めて考えてみた(写真はイメージ)

普段当たり前のように使っている「ビジター」「ゲスト」という言葉を改めて考えてみた(写真はイメージ)

ビジター、ゲストはお客様とどう違う?

会員制のゴルフ場では、来場するゴルファーをメンバー、ビジター、あるいはゲストと区別しています。メンバーはもちろん、そのゴルフクラブの会員、という意味ですが、ではビジター、ゲストとはどんな意味があって、メンバーと何が違うのか。ゴルファーなら普段何も考えず、当たり前のように使い分けている言葉ですが、改めてその言葉の違いを考えていきたいと思います。

最近では会員制のゴルフ場でも会員以外のゴルファーが予約を取れるコースが多くなって来ました。もはや、会員制と言いながら、本当に会員しかプレー出来ない、とか、会員が同伴しないとプレー出来ないというコースはほんの一握りの名門コースに限られていると言ってもいいでしょう。

そしてプレー料金も、メンバーフィーとビジター向けのネットの格安プランとで千円も差が無いようなコースも増えて来ています。多くのゴルフ場が、メンバーから徴収する年会費だけでは経営が成り立たず、ビジターを多く集客しなければならない事情がその背景と言えるでしょう。

ただ元来は、会員制のゴルフ場は会員だけのもの。会員以外の人がプレーするには様々な条件をクリアする必要がありました。今でもそれなりの名門コースでは、会員以外の人がプレーをする為には、

1)メンバーの同伴(一緒にプレーすること)
2)メンバーの紹介 (同伴では無いが、メンバーの承認を得ていること)

この二つのどちらかで、しかも曜日によっても制限があり、日曜日はメンバーのみとか、平日は紹介でも可だが、週末は同伴がマスト、などと細かく制限しているクラブもあります。

こうした制限はどうして存在するのでしょう?

第一に、メンバーがプレーする枠を確保するためにビジターを制限するのは当然ですが、そもそもこうした名門と呼ばれる会員制コースではメンバーとして入会するためには厳しい審査があり、身元や経歴のチェックの他、実際にプレーの際、マナーやエチケットをきちんと守れているかどうかの審査ラウンドまでクリアしなければなりません。

こうして、そのクラブにそぐわない「変な人」が入会出来ないような仕組になっているのです。そして、それは会員が連れてくるビジター、ゲストに対しても同じ。そのクラブの求めるマナーやルールを守れない人はお断り、なのです。

もちろん審査があるわけではありませんが、自分が連れてきたビジターの行動は、全てそのメンバー自身が責任を負うことで、クラブの秩序を保つ。これが、プレーヤーを制限する目的と言えるでしょう。

昔のメンバーコースでは、おかしな振る舞いをしているビジターが居たら、「誰の紹介だ?」と、真っ先にそのメンバーに苦情がいったものです。朝のチェックイン時に、必ず「紹介者」を記入することにもなっていましたね。そのため、ビジターとして、他人のホームコースを訪れる際には、連れて行ってくれたメンバーに恥をかかせないように、迷惑をかけないようにと、気を遣ったものでした。

そう、建前としては、ビジターは招かれざる客。メンバーさんの合間にこっそりプレーさせて頂くもの。ビジターという言葉にはこうしたニュアンスが多分に含まれていたのだと思います。

多分に形骸化しているところが多い日本の会員制コースですが、メンバーに予約を取ってもらったり、同伴でプレーさせてもらってビジターとしてプレーする、という場合には、そのメンバーとそのクラブに対して敬意を払い、そのクラブ独自のルールやマナー、ドレスコードをしっかり守って連れて行ってくれたメンバーに迷惑をかけないようにしたいものですね。

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