
昨年のTOTOジャパンクラシックで米女子ツアー初優勝を挙げた竹田麗央が、ブルー・ベイLPGAで米女子ツアー2勝目を挙げた(タイで撮影/姉崎正)
2位のミンジー・リーに6打差をつける衝撃的な強さを見せた竹田選手の強さを、カンタンにデータで検証してみたいと思います。
まずは飛距離から。昨年の竹田選手は、ドライバー平均飛距離263.19ヤードでJLPGAツアー1位でした。今年のデータを見ると、その飛距離は264.57ヤードと微増。ですが、その順位はLPGAツアーでは32位となっています。さすが飛ばし屋が揃う米女子ツアーです。
注目すべきはパーオン率で、ここまで20ラウンドをプレーして、脅威の80.0%を記録しています。これはツアー7位の記録。
さらに、アプローチも安定していることで、ティーからグリーンまでのショット(要するにパッティング以外)のスコアへの貢献度を示すストローク・ゲインド・ティー・トゥ・グリーンは全体の5位とトップクラス。
ドライビングディスタンスとフェアウェイキープ率の順位を合計した指標がトータルドライビングですが、そのトータルドライビングの順位にパーオン率の順位を足した指標に「ボールストライキング」というものがあります。
ショット力の総合的な指標といえる数字ですが、竹田選手はこれがツアー7位。あくまでも現時点ですが、数字は世界最高峰のツアーでも竹田選手が上位のショット力を持つことを裏付けています。
その高いショット力を背景に、バーディの数はツアー5位。イーグルの数は早くも4つでツアー2位とトップクラスの攻撃力を発揮。ボギーフリーラウンドの数はツアー4位とディフェンスも良く、結果、パー以下のスコアでプレーした回数を示す「サブパー」の指標は堂々のツアー1位。60台でプレーしたラウンド数もツアー1位。ルーキーランクも獲得賞金も1位というとんでもないことになっているのです。
現状ではパッティングの指標だけがツアー上位とは言えませんが、これは慣れの部分もあるはず。昨年はパーオン時平均パット数3位を記録していることもあり、むしろここは“伸び代”と言ってもいいはずです。指標も成績もツアー上位でさらに伸び代もあると考えると、本当にすごい21歳です。
早くも勝利を挙げたことで、優勝者に与えられる2年シードを実質1年“延長”。これで、さらに肩の力を抜いてプレーできるようになれば、さらなる好循環へと突入していくかもしれません。
4月2日に22歳になる竹田選手の活躍、目が離せそうにありませんね!