
優勝ペア。2人とも1987年生まれの同級生だ
優勝会見で、「優勝ができて嬉しいですし、とても楽しく2人でラウンドができました」と吉田が語れば、「産後6カ月で参加したこの大会で優勝を飾ることができてとても嬉しい。大会運営に携わってくれた皆様、ありがとうございました」とテレサも答え、2人とも嬉しそう。
昨年、初の子どもが誕生したテレサ・ルーは、本大会をずっとインスタグラムやネットでチェックしており「出たい!」と思っていたのだという。
「かつてライバルとして戦っていた仲間との交流も、ママとしての交流もすごく楽しい。産後半年、ガッツリトレーニングはできていないけど、徐々に練習しながら、こういう大会に出て試合勘も戻していきながら、来年ツアー復帰を目途にやっていきたいです。筋肉量の低下はすごく感じるけど、ゴルフの練習は意外と感覚の狂いはなく、何よりフレッシュにボールを打てている」と日本ツアー16勝を挙げた“強い”テレサは健在だ。

有村も原も1987年生まれ。「なかなか試合に出ることができない現役の若手選手にも出場機会を与えられる大会にしたい」(原)と幅広い世代の参加を目指す
昨年の春に双子を出産し、今大会が産後の復帰戦となった大会発起人の有村智恵は、大会の今後の展望について、「お陰様で認知度が高まり、出たい人が出られないという状況が昨年の大会の問題点としてあったので、今年は出場選手枠を拡大しました。30代や40代の選手にとどまらず、アマチュアの選手や将来有望なジュニアゴルファーにも参加枠を広げて行きたいです。夏場のゴルフの新たな取り組みとして、ナイターでの開催も検討していて、ゴルフ界の問題点を解決できるよう、決まった枠に収まることなく、より多くの皆さんに認知してもらえるような大会にしていきたいです」。
また、自身のツアー復帰に関しては、「直近はヤマハレディースオープン葛城に、その後はKKT杯バンテリンレディスにも出る予定です。子育てもあり、昔みたいにバリバリトレーニングはできないですが、できる限りの時間で練習に取り組んでいます。最近の女子ゴルフ界で繰り広げられている“バーディ合戦″で戦えるようなレベルにもっていくのは厳しいかもしれないですけど、ショートゲームなど強みを生かしながらできる限りのベストを尽くしたいです」と、こちらも日本ツアー14勝の実績を糧に気込む。
ツアーとはひと味違った真剣勝負の場でのさまざまな取り組みを通して、多様な女子プロが女子ゴルフ界にどのような新風を巻き起こしていくのか、今年も楽しみだ。

多様な人生の選択してきた女子プロが同じ舞台に!
PHOTO/大会提供、Tsukasa Kobayashi